ハリス米副大統領、ミネソタ州の中絶施設を視察

Nicole Neri Trevor Hunnicutt

[セントポール(米ミネソタ州) 14日 ロイター] - ハリス米副大統領は14日、中西部ミネソタ州の人工妊娠中絶施設を視察した。中絶の権利を制限する動きが広がる中、11月の大統領選で民主党が争点に据える中絶の権利擁護を訴えた。

現職の大統領もしくは副大統領が中絶施設を視察するのは初めてとみられる。

ハリス氏は「わが国は現在、健康が脅かされる極めて深刻な危機に直面している。この危機は非常に多くの国民に影響を及ぼしている」と述べた。

ミネソタ州では昨年、中絶の権利を保障する州法が成立した。だが連邦最高裁は、中絶を憲法上の権利だと認めた「ロー対ウェード」判決を覆した。バイデン政権は、中絶や関連する治療を制限する連邦法がミネソタ州の州法を危うくする恐れがあると警告している。

ハリス氏は「私はミネソタ州で進められている取り組みを、真のリーダーシップがどのようなものかを示す一例として盛り上げるため、この施設を視察した」と説明した。

最高裁の判決を受け、民主党は女性や無党派層といった有権者にとって個人の自由が重要な問題になると考えており、ハリス氏はそれ以降、この問題に関する集会を80回以上開いている。

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