NEKOMESHI(222)、1stアルバム『Whistling Arrow』リリース

NEKOMESHI(222)が、1stアルバム『Whistling Arrow』を3月22日(金)にリリース。

NEKOMESHI(222)は2017年結成。数度のメンバー交代を経るうちに、創設者でリーダー・雀蕗(g)以外の全員が脱退するという憂き目を見ますが、ピンチをチャンスと捉えて大幅な体勢変更を実施。ベースに以前のバンドで雀蕗と10年以上苦楽を共にしてきた、当時セッション・プレイヤーとして単独で活動していたJUNを招聘。またヴォーカルには紅一点の新星・雷蔵を起用。彼女はオリジナル・バンドに所属する機会とタイミングに恵まれずにいた為シーンでは無名でしたが、セッション界隈では歌謡曲からエクストリーム系まで幅広く歌いこなす器用さと歌唱力で知られていた逸材で、まさに満を持してのシーン参入と言えます。ドラムにはオーディションを経てVAYAが就任。彼は全く別のジャンルから飛び込んできた変わり種。こうしてようやくアルバム・リリースをするに足る実力を持ったラインナップが完成しました。

体制の刷新に伴い、編成もそれまでのツインギターでの5人体制からシングルギターの4ピースへと変更されました。音楽性はメイン・ソングライターである雀蕗が全曲を手掛けている為、オーセンティックなヘヴィ・メタルとメロディック・デス・メタルの影響を受けている点には変更がありませんが、昨今のモダン・ヘヴィネスの流れとは逆行して、チューニングが一音下げから半音下げへと高い方に変更されました。これによりサウンドはエクストリーム寄りでありながら、聴きやすい曲調となっています。

かくしてバンドとして初のまとまった音源となる本作『Whistling Arrow』が、3月22日に、Black-listed Recordsよりリリースされるに至ります。

本作ではタイトな楽器隊のキラーかつスリリングな演奏は勿論のこと、雷蔵の声の多彩さがフィーチャーされています。サウンド・メイクはオールドスクール的ではありますが、そこに雷蔵の多種多様な声が乗ることでメロディックな部分はよりメロディックに、エクストリームな部分は極限までエクストリームにと曲の持ち味を最大限確保して封じ込めることに成功しました。これによりそれまでのメタル・シーンに居そうで居なかった独特のスタンスを形成しています。このトラッドでありながら、ある意味変わり種な作品は、誰もが想像だにしなかったコロナ禍によるリセットを経たポスト=コロナ・シーンに飛ぶ、まさに嚆矢(こうし=戦いの幕を開ける時に用いられた、射ると音の鳴る矢。転じて「物事の始まり」の意)の1枚となるでしょう。

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