中国の車ローン頭金比率緩和計画、アナリスト「大きな影響なし」

Qiaoyi Li Ziyi Tang Brenda Goh

[北京 14日 ロイター] - 中国当局は自動車ローンの頭金比率引き下げによる販売促進を検討しているが、アナリストの間ではうまくいかないとの見方が大勢だ。

国家金融監督管理総局(NFRA)の李雲沢局長は11日、車ローン頭金に関する要件の緩和を検討していると明らかにした。具体的な水準は明らかにされていない。

中国では現在、ローンを利用する場合に頭金として車両価格の最低20%を支払う必要がある。一方で新エネルギー車については、頭金が価格の最低15%に設定されている。

2017年以来初の車ローン管理規則改正となりそうだが、ガベカル・ドラゴノミクスの中国調査担当副ディレクター、クリストファー・ベドアー氏は「大きな影響はない」と指摘。「家計の自動車需要は今年鈍化する可能性が高く、最低頭金を微調整してもそれは変わらないだろう」と話す。

昨年から40以上のブランドが参入し価格競争が進む中、すでに頭金ゼロの自動車リース契約を提供している企業もある。

アナリストらによると、雇用や所得に対する懸念が経済全体の重荷になっており、中国の消費者は総じて新たなローンを組むことに消極的だ。

ベドアー氏は「要するに消費を刺激する政策では不十分であり、家計所得の伸びを加速させる必要がある」と述べた。

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