中国、国内銀などの香港部門を調査 地方債保有巡り=関係筋

Selena Li Summer Zhen

[香港 14日 ロイター] - 中国の金融監督当局が信用リスク抑制の一環として、国内の銀行と保険会社の香港部門が抱える地方政府債務へのエクスポージャーについて調査していると、事情に詳しい関係者3人が明らかにした。

国家金融監督管理総局(NFRA)が今週、銀行と保険会社の香港部門に対し、地方政府の資金調達を手がける「融資平台(LGFV)」が発行したドル建て債の保有状況を報告するよう求めたという。

関係者2人によると、NFRAは主に、LGFVが発行した期間364日のオフショア債に対するエクスポージャーを報告するよう求めた。

多くのLGFVは昨年後半、期間364日のオフショア債発行を急いだ。国外で1年以上の借り入れを行う場合に承認取得を義務付ける規制を回避するためとみられる。

調査終了後に当局が何らかの措置を取るかは不明。

不動産危機の深刻化や長年にわたるインフラへの過剰投資の中、約9兆ドルに上る地方政府債務は中国の経済と財政安定に大きなリスクをもたらすとエコノミストは指摘する。

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