不振のルーカス・グローバーを再び救う? 新しいL.A.B.ゴルフの長尺パター

奇抜なデザインが目を引くL.A.B.ゴルフの新パター(GolfWRX)

「ザ・プレーヤーズ選手権」の開幕前、ルーカス・グローバーの手には2023年にPGAツアー2勝をもたらしたブルームスティック(長尺)タイプのL.A.B.GOLF(ラブゴルフ)「メッツ1マックスパター」はなく、ブルームスティック型の新しいL.A.B.ゴルフ「DF3パター」をテストする姿が見られた。

23年のフェデックスカッププレーオフ序盤で、グローバーよりもホットなゴルファーは存在しなかった。長年にわたるパッティングのパフォーマンスとの苦闘を経て、パットを決めまくり、勝ちまくった。ブルームスティックパターは苦境で得た救いだった。

グローバーは「私は完全に新しいアイデアを必要としていた。完全に新しい脳の機能だ。他のことが上手くいかなかったのは明白だね。長い間、ショートパットに苦しんでいた。自分自身に、何か別の手段を教え込む必要があると考えたのだけど、それはこれまでのところ上手く機能している」と述べた。

ただし、グローバーのパターが復活優勝に一役買ったとはいえ、24年はこれまでのところ、同じマジックを再現できないでいる。スタッツによると、現在のランキングはストローク・ゲインド・トータルが82位、ストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティが107位、ストローク・ゲインド・アプローチ・ザ・グリーンが13位、そしてストローク・ゲインド・パッティングが167位となっている。

TPCソーグラスで新パターをテストするルーカス・グローバー(Getty Images)

グローバーは「ザ・プレーヤーズ選手権」でドライバーのシャフトを新しい24年モデルの藤倉コンポジット「ベンタスブラック」7Xに交換しており、ドライバーに関するスタッツの起爆剤となるかもしれない。同様に、パターを新しいL.A.B.ゴルフDF3パターに変更しており、こちらもパッティングのスタッツを向上させることになるかもしれない。

L.A.B.ゴルフCEOのサム・ハーンによると、新パターはこれまで彼が使用していたモデルのスペックと同じであり、長さは45インチ、ライ角は79.5度、全体の重量は514グラムとのこと。

プロトタイプとして送ったDF3は、メッキなしの非陽極酸化アルミニウム6061ヘッドで、サンドブラスト仕上げとなっている。通常、ヘッドは仕上げを保護し、耐久性向上のため陽極酸化処理されるのだが、グローバーは新しいパターの作りがいたく気に入り、そのまま実戦投入を望んだようだ。ハーンは現在、バックアップ用に陽極酸化処理の施されたヘッドを作っているが、グローバーは未完成ヘッドで発進しようとしている。

ハーンの言うところでは、DF3はメッツ1マックスと比較すると、ロフトが0.5度多く、若干オフセットが少ない。また、重量は同じながら、DF3の方が新たな見た目とアドレスでのフィーリングのため、ヘッドの面積がかなり大きくなっている。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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