中国人民銀、市場から積極的に資金吸収する意図ない=金融時報

[上海 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)系の金融時報は人民銀が15日に行った資金吸収について、市場の資金需要は十分に満たされており、銀行システムの流動性を適度に潤沢に保つというスタンスは変わっていないとする業界関係者の見方を伝えた。

人民銀は1年物中期貸出制度(MLF)を通じて1年4カ月ぶりに金融市場から資金を吸収した。MLF金利は据え置いた。

余剰資金の削減を求める政府の要求に従って人民銀が流動性を減らしているという市場へのシグナルとの見方が一部のアナリストやトレーダーから出ていた。

しかし、金融時報は専門家の話として「人民銀は積極的に資金を吸収するつもりはない」と伝えた。

「現在の市場の資金調達状況は全般的に緩和的で、4000億元(555億8000万ドル)近い規模のMLFが銀行システムに十分な流動性を注入している。金融政策は引き続き実体経済を支えている」と指摘した。

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