ジャンボタニシ騒動、参政党が釈明 一部党員のSNSに困惑→聞き取り「誤解をされて拡散」

参政党の神谷宗幣代表(46)が15日、国会内での会見で、同党の一部党員が、外来生物のジャンボタニシを使った農法をSNSで発信したことについて「党や支部がこういったジャンボタニシの農法といいますか、使い方を推奨しているという事実は一切ないということを明言しておきたい」と釈明した。

同党奈良県支部の党員が、SNSで田んぼにジャンボタニシとみられる生物をまく画像とともに「ジャンボタニシ除草」「生きている除草剤を撒く…!?」などと投稿。イネをも食い荒らすジャンボタニシのまさかの放し飼いに、ネット上で批判が巻き起こったほか、農林水産省もX(旧ツイッター)で「ジャンボタニシ放飼は止めてください!」と注意喚起した。

神谷氏は「参政党が党や支部でジャンボタニシを意図的に繁殖させたり、放し飼いすることを推奨しているように誤解をされて、拡散されている」と経緯を説明。SNSを投稿した党員への聞き取り調査を行い「ジャンボタニシの繁殖を意図的にやったり、販売するというような行為は一切行われておりませんでした」と、実際には〝ジャンボタニシ農法〟は行われなかったとした。

SNSを投稿した党員は、聞き取り調査に「ジャンボタニシの駆除が行き届かないところで、残っているタニシの一部を使って被害を最小限に抑えるため、工夫して実習するということをやっていた。意図的にまいたり、増やしているということはしていない」と、説明しているという。

神谷氏は「ジャンボタニシについては農水省が指摘する通り、外来種でありますので、地域の生態系や水田の被害をもたらすため撲滅が求められているということで、同じ認識」と、ジャンボタニシへの問題意識を共有しているとした。

党として自給率アップを訴え、慣行農家(農薬や肥料を使った農業を行う農家)、自然栽培の農法すべてを基本的に応援するというスタンスを取る神谷氏は「慣行農家を批判するという意図は一切ございません。普及率が低い有機ですとか、自然栽培を、どんどん認知していただいて、学校給食なども安全の食材でやることをすすめたい。こう主張しているだけ」と強調した。

「参政党は農家の敵だ、というねじ曲がった情報がある」と困惑を隠せなかった神谷氏だが「誤解を生むということは、我々も落ち度がある」と、議員や候補者にSNS投稿のガイドラインを新たに設けたことを明らかにした。全国に275ある支部については、SNSの発信自体を中止。今後は県連ごとに情報を取りまとめ、発信するという。

神谷氏や「あおり行為や誹謗中傷は続くと思いますので、悪意ある行動に関して看過できない場合には、法的な措置も含めて断固対応していきたい」と述べた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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