大きなボケを楽しめる開放F1.5のキヤノンRFマウント中望遠レンズ「フォクトレンダー NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」

By 小田切裕介

コシナは、ファクトレンダーの中望遠MFレンズ「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」を2024年4月に発売する。マウントはキヤノンRF。希望小売価格は148,500円 (税込)。

「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」は、フルサイズセンサーのイメージサークルをカバーする大口径中望遠レンズ。光学設計はキヤノン EOS Rシステムのカメラ、センサーに最適化されている。製品名の「NOKTON (ノクトン)」は開放絞り値がF1.5以下の明るいレンズに与えられる称号で、優れたボケ表現と薄暗い場所でも速いシャッター速度が得られる。

■非球面レンズにより絞り開放から高画質

レンズ構成は、異常部分分散ガラス3枚を含む6群7枚で、開放絞り値F1.5の大口径でありながら、コンパクトにまとまっている。また、非球面レンズを用いることで、絞り開放から優れた描写力を発揮する。

ピント合わせはマニュアルフォーカスとなっているが、電子接点を持ち、レンズとカメラボディ間での通信が行われる。Exif情報が記録されるほか、カメラボディ内手ブレ補正 (3軸)、3種類のフォーカスアシスト機能 (拡大表示、ピーキング、フォーカスガイド) に対応する。

■狭い合焦範囲で大きなボケ効果

金属製のフォーカスリングにはグリップ力に優れたダイヤパターンローレットを採用。市販の動画用フォーカスギアとの相性も良い。なお、最短撮影距離0.5mにおいて、絞り開放F1.5使用時の合焦範囲は約±2mmと非常に浅く、前後を大きくぼかした表現が楽しめる。

絞り羽根の枚数は12枚で円形に近く、F1.5の開放時に点光源のアウトフォーカス部分もボケの形状が整ったものになる。この絞りの制御は、絞りリング直結のメカニカル式となっており、絞りのクリックをキャンセルする切り替え機構も持つ。本製品には金属製のねじ込み式専用レンズフードが付属する。

ねじ込み式レンズフードが付属

この「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」は、「CP2024」のコシナブースに参考出品され、ほぼ同じ光学系を持つニコンZマウント、ソニーEマウント用も併せて展示された。今後、この両マウントのモデルも発売されるものと思われる。

CP+2024に参考出品された「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF」(フード装着時)

フォクトレンダー NOKTON 75mm F1.5 Aspherical RF 主な仕様

マウント キヤノンRFマウント
フォーカス マニュアルフォーカス (MF)
焦点距離 75mm
開放絞り F1.5
最小絞り F32
レンズ構成 6群7枚 (異常部分分散ガラス3枚、非球面レンズ1枚)
画角 32.6°
絞り羽根枚数 12枚
最短撮影距離 0.5m
最大撮影倍率 1:4.8
フィルター径 φ62mm
最大径×全長 φ74.0×71.9mm
質量 525g
付属品 ねじ込み式レンズフード

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