ヘオース 2024-25年秋冬コレクション、過ぎ去った哀愁もロマンスも織り交ぜた“自分だけの鎧”

ヘオース(HEōS)は、2024-25年秋冬ウィメンズ&メンズコレクションを2024年3月15日(金)に発表した。

記憶を集めて“自分だけの鎧”を作る

“SPEAK MY LANGUAGE”=「自分の言葉を話す」がテーマの今シーズン。自分の過去を懐かしく振り返り、向き合った時にふと浮かび上がる人生で最も美しい瞬間や、今思えば危うかった不安定な時期などを凝縮。タバコの煙のように曖昧で断片的な記憶を繋ぎ合わせ、哀愁、歓楽、ロマンスなど様々な記憶の中の要素を寄せ集めていくことで“自分だけの鎧”を形作っている。

時の経過を感じさせるディテール

散見されたのは、記憶を辿っていくときのロマンを彷彿させる佇まいだ。かっちりとしたスタンドカラージャケットのセットアップは、裾を断ち切りにすることで粗野さを与え、ライダースジャケットは深いシワを刻んだ質感で時の経過を感じさせる。また、レトロな佇まいのダブルブレストコートや、編み地が大胆に緩んだニットなどもまた、長い時間の流れを連想させた。

絢爛な素材使い

また、輝かしい瞬間を思わせるような絢爛な素材使いも印象的だ。幾何学模様のジャカードセットアップや、光沢を放つベルベットのプリーツパンツ、艶やかなブラックドレスなどが登場している。中でもアイキャッチだったのがジャカード素材。華やかな模様を織り込んだロングコートには、赤く輝くベルベットのパーツをあしらいアクセントをプラスした。また、フロントにジャカード地の切り替えを施したニットベストや、青い花のコサージュが凛とした表情で彩る、灼けたような色味のジャカードコートも披露されている。

リュクスなボリューム

加えて、身体を覆うボリュームが装いの華やかさを後押ししていたのも印象的だ。きらめくラメニットのショールをはじめ、柔らかな起毛感が有機的なグリーンのニット、丸みを帯びたベルベットのブルゾンなど分量感のあるアイテムときらびやかな素材を掛け合わせたアイテムが目を引く。流れるような仕立てのベアトップドレスにもざっくりと巻くストールを合わせ、存在感を加えている。

ショーのラストを飾ったのは、リュクスなファーのガウンをまとったルック。草花を思わせる繊細な柄のベアトップとワイドパンツのセットアップに、ふんわりとしたファーガウンがゴージャスなムードをもたらしていた。

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