父親と兄を殺害し住宅に火を放った疑い 遺体で発見の男(35)書類送検

去年10月、由利本荘市の住宅と空き家であわせて3人の遺体が見つかった事件で警察は、父親と兄を金づちで殴って殺害し住宅に火をつけたとして、遺体で見つかった35歳の男を書類送検しました。

事件は去年10月9日、由利本荘市出戸町の齋藤真一さん66歳の住宅で火事があり、一部が焼けた2階の部屋から1人の遺体が見つかり、同じ敷地内にある空き家から2人の遺体が発見されたものです。

警察の調べによりますと、空き家で見つかった2人は齋藤さんと長男の孝彦さん38歳で、頭部の損傷が死因でした。同じ敷地内の車庫からは血の痕と髪の毛が付いた金づち1本が見つかっていて鑑定の結果、血痕と髪の毛が齋藤さんと孝彦さんのDNA型と一致しました。

捜査を進めてきた警察は、火事があった住宅で遺体で見つかった齋藤さんの二男の俊輔容疑者35歳が2人を金づちで殴って殺害し住宅に火を放ったとして、殺人と現住建造物等放火の疑いで容疑者死亡のまま8日、書類を秋田地方検察庁に送りました。

現場に第三者が侵入した痕跡はなく、2人の殺害に使われた金づちは事件以前から俊輔容疑者が使っていたものとみられています。また、俊輔容疑者が遺体で見つかった住宅2階の部屋の床からは灯油のようなものが検出されています。近くからは焼けた状態のライターとカッターが発見され、俊輔容疑者は首の切り傷による失血が死因でした。

齋藤さんは5人家族で妻と20代の息子1人が前の日から外出していて、2人が家を出るまでに異常はなかったことがわかっています。その後、3人に何があったのか。警察は捜査の結果、トラブルは確認できず動機の解明には至らなかったと説明しています。

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