子どものすこやかな成長願い 達陀帽いただかせ

東大寺二月堂の修二会で修行で使った帽子を子どもの頭に被せ、健やかな成長を願う行事が行われました。

お水取りの名で知られる東大寺二月堂の修二会は15日未明、満行を迎えました。「達陀帽(だったんぼう)いただかせ」は練行衆が「達陀」と呼ばれる行で使った帽子を子どもの頭に被せて、健やかな成長を祈る行事です。修行に使われた帽子には力が備わり、子どもが被ると健康に過ごせるとされますが、なかには泣き出してしまう子も…。お水取りが終わり、春の陽気に包まれた15日は、大勢の親子づれなどが二月堂を訪れ、世話人の朝参講の人たちが祈りの言葉を唱えながら帽子を被せていきました。

「東京から来ました。お水取りを見て、だったん帽を被してもらって(子どもが)健康に育ってほしいなと思います。」

「病気にならないように過ごしていきたいなという願いで来ました。もうちょっとおとなしく座ってくれるかなと思ったら、びびってましたね。」

また、大人にもご利益があるとされており、観光客が子どもに交じって帽子を被せてもらう姿もみられ、境内は多くの人で賑わいました。

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