5月に還暦を迎える古市コータロー、自身の音楽人生に寄り添う大切なレコードを愛情たっぷりに紹介する自伝的ディスク・ガイドを刊行

ザ・コレクターズのギタリスト、古市コータローによる書籍『Heroes In My Life』が、株式会社ソウ・スウィート・パブリッシングから2024年3月30日前後に全国の書店やECサイトにて発売される。 本書は、古市コータローが自身を形成するのに欠かすことのできないレコード・コレクションを紹介しながら、自らのルーツや作品に関する思い出を語り下ろす内容で、『ROCK&ROLL RECORDER』(著:真島昌利/2022年2月)、『EVE OF DESTRUCTION』(著:チバユウスケ/2022年9月)に続く“ダイレクト・カッティング”シリーズ第3弾タイトルとなる。

“俺はすべての音楽作品に対して「憧れ」を持っている。だからこの本に載っているレコード作品というのは、すべて俺にとっての「ヒーロー」なんだ”

──本書「INTRODUCTION/はじめに」より

日本屈指の名ギタリストを創り上げた多種多様なレコードたち

日本を代表するモッズ・バンド=ザ・コレクターズのギタリストとして、約40年もの長きにわたり音楽シーンを牽引してきた古市コータロー。音楽やファッションを始め、さまざまな分野のカルチャーに精通する“古市コータロー”という人間を創り上げたのは、バラエティに富んだレコードの数々だった。 本人が「自分にとってすべての音楽作品はヒーローなんだ」と語るように、本書にはモッズ、AOR、グループ・サウンズ、昭和の歌謡曲、シティポップまで、洋楽・邦楽を問わず古市コータローが愛してやまない貴重なレコード・コレクションの数々250枚以上を掲載。自身の思い出とともに作品の魅力を愛情たっぷりに語る貴重なテキストも必読。

古市コータローを構成する貴重なアイテムを完全網羅

本書は、古市コータローの原点となった音楽作品をまとめた<ROOTS>、ロックやジャズ、ソウル&ディスコ、AORといった海外名盤を紹介する<OVERSEA>、グループサウンズや歌謡曲、シティポップなどの国内名盤を総括した<DOMESTIC>、愛用しているファッション・アイテムや敬愛するブルース・リーなどについて語った<TREASURE>の全4章で構成。 7インチ・レコードのジャケットと同じサイズの判型の160ページの中に、矢沢永吉とキャロル、RCサクセション、Char、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・ジャム、ザ・フー、エリック・クラプトン、KISS、ジ・アラーム、プリファブ・スプラウト、エアプレイ、ボズ・スキャッグス、ザ・ゴールデン・カップス、クールス、フィンガー5、しばたはつみ、ピンク・レディー、山下達郎、松原みきなど、所有レコードの数々を掲載。 あとがきで「自分の頭の中を覗き見したような不思議な感覚になった」と述べるほど、古市コータローを構成している大切な音楽作品を網羅した一冊に仕上がっている。 本書より抜粋】 ピストルズを見た瞬間、全部がぶっ飛んだ。いつも行っていた楽器屋で「God Save The Queen」のPVを目にした時、“これは大至急ギターを始めないとダメだ!”って気持ちが心の底から湧き上がってきたんだよ。 ──「PUNK ROCK & ELECTRIC GUITAR/パンクとエレキ・ギター」より 俺が青春時代を過ごした70年代後半~80年代というのは、ギタリストが10人いたら10人全員の音が歪んでいるような時代。そんな中で俺は60年代の音楽で鳴っているようなペラペラなクリーン・トーンがカッコ良いと考えていた。ザ・フーやスモール・フェイセズ、キンクスを聴いても、軽く歪んだクランチはあるけど、ハードロックが全盛を迎えていた時代の音からしたら全然しょぼいわけ。でも俺は、そこにカッコ良さを見出したんだ。 ──「BACK TO THE 1960’s/モッズと60年代への憧憬」より 実を言うと、AORは一番好きな音楽ジャンル。その理由のひとつとして、ギター・ミュージックでありながら自分が表現したい音楽とは世界観が異なるので、“自分でやりたいとは思わない”ところ。自分の表現とは無縁でいられるから、純粋に音楽に浸れるんだ。 ──「AOR/時代を映す洗練された音楽」より 昔から俺は、服を買うことに圧倒的にお金を使っていた。一目惚れで買うこともあれば、欲しいものを求めて東京中を探し回ることもあった。例えば街で見かけた人がカッコ良いビーチサンダルを履いていたら、同じようなものを探して手に入れたりもした。そうやって手に入れたビーサンは、新品を履いているのは恥ずかしいってことで、わざと道路に放置してダンプカーに轢かせることでエイジングしていたよ。身に付けるものが、より自分の好みのアイテムになるようにいろんなことを試したんだ。 ──「FASHION/ファッション」より

▲クリックすると拡大します 古市コータローは今年5月18日から盛岡・名古屋・大阪・東京にてソロバンドツアー『赤のブルース』を開催、ファイナルとなる東京・EX THEATER ROPPONGI公演ではウエノコウジ、江沼郁弥、大森南朋、クハラカズユキ、佐々木亮介、神野美伽、仲井戸“CHABO”麗市の7名と、古市コータローと親交の深い面々が駆けつける。チケットは現在一般発売中。その後、弾き語りツアー『赤のブルース〜弾き語り編』を聖地となる池袋を皮切りに、水戸・仙台・静岡・岡山・京都にて開催する。 また、5月15日に2年ぶり通算6枚目となるソロアルバム『Dance Dance Dance』をリリース。アルバムはCDとアナログにて発売、詳細に関しては後日発表となる。

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