U-23日本代表発表で山本昌邦NDが吐露…「危機感しかない」「過去に例がない状況」と語ったワケ

今月国内で開催される国際親善試合に向けて発表されたU-23日本代表メンバー。

大岩剛監督のもと過去2年の代表活動で主力を担ってきた選手を中心に招集された一方、4月に行われるパリ五輪最終予選「U23アジアカップ」は招集に拘束力がないため、現状そこに呼ぶことが難しい海外組の一部選手が外れる形となった。

具体的には、鈴木唯人(ブレンビー)や三戸舜介、斉藤光毅(ともにスパルタ・ロッテルダム)、福田師王(ボルシアMG)、福井太智(ポルティモネンセ)などがクラブで試合に出ているにもかかわらず今回メンバー入りしていない。

そうしたなか、ナショナルチームダイレクター(ND)を務める山本昌邦氏はメンバー発表の会見で来月の最終予選について「危機感しかない」と吐露した。

その理由については「まず招集のところが非常にハードルが上がっていて、(大岩)監督が求める選手を全員呼べるわけではないということ。日程が4月にずれ込んだことでヨーロッパとの関係などさまざまな面で本当に厳しい交渉に今なっています。カタールで行われる最終予選は暑熱の戦いもあるでしょうし、そういう意味で、過去に例がない状況の中にいます」とコメント。

U23アジアカップはこれまで1月に開催されることが多かった(※前回の2022年大会はコロナの影響で6月に延期)。しかし、今回は「アジアカップ2023」が2024年1月~2月に開催されたこともあり、U23アジアカップが4月へずれ込むことに。

その結果、欧州のシーズン終盤と重なり日本のようなチームはベストメンバー招集の難易度が格段に上がってしまった。

他にも山本NDは、次回ワールドカップのアジア出場枠が8.5に広がったことで、日本を含むトップ4の次のグループがさまざまな面で強化に力を入れていると強調。「アンダー世代から世界に出ているチームでは選手たちが育ってきています。ワールドカップの出場、そしてこのオリンピックの3.5という出場枠は本当にハードルが高いものだと思っていますので、厳しい戦いになると覚悟しています」と険しい表情で話した。

だからこそ、「この3月からぜひ皆さんのエモーションの高まりというか、簡単でないアジアの予選を、ここから盛り上げて4月からの最終予選に臨めるように」と今月のテストマッチの“意義”を語った山本ND。

大岩監督によれば、招集された26名は時間の長い短いこそあれ、全員を今回の2試合の中で起用するとのこと。相手もすでにパリ五輪出場が決定しているマリにウクライナと申し分がない。

昨年11月には同世代のアルゼンチンを5-2で破ったU-23日本代表。

マリ戦は日本テレビ系、ウクライナ戦はTBS系で生中継もされるので、ぜひ若き日本代表たちの戦いに目を向け、熱い声援を送っていただけると幸いだ。

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試合は、22日(金)のマリ戦@京都が19:20、25日(月)のウクライナ戦@北九州が19:15にそれぞれキックオフされる。

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