核燃料研究会社の測定室で火災 試験フード内で作業中 環境へ影響なし 茨城・大洗

核燃料研究会社「日本核燃料開発」(茨城県大洗町)は15日、同町成田町の材料研究棟精密測定室内で、金属ナトリウムとエタノールを反応させる作業中に発火したと発表した。施設は管理区域外で、環境への影響はないという。

同社によると、同日午後3時52分ごろ、社員1人が、冷却用の水が入った大きなバケツの内部にエタノール入りの小さなバケツを置き、エタノールの中に金属ナトリウム入れ、反応させた直後に発火した。大きなバケツが倒れ、作業を行っていた試験フードの床面3カ所でエタノールが燃えたが、消火作業により延焼はなかった。当時、社員計2人が室内で作業していたが、けがはなかった。

作業は、高速炉での事故発生時に冷却剤として用いるナトリウムが外部に漏れた際の現象を分析するために行っていた。同社は「反応が想定以上に早く進んで発火したとみられる」と説明し、謝罪した。

© 株式会社茨城新聞社