『三体』製作陣が明かす、『ゲーム・オブ・スローンズ』との共通点

「三体」場面写真_メイン(ジョヴァン・アデポ&エイザ・ゴンザレス)

大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」クリエイターが贈る、世界的ベストセラーSF小説の実写ドラマシリーズ『三体』が3月21日からNetflixで配信される。“SF界のノーベル文学賞”と言われるヒューゴー賞をアジア圏の作品として初めて受賞し、映画界の大巨匠ジェームズ・キャメロンをも唸らせたと言われる歴史的傑作を原作とする本作は、迫り来る異星文明の侵略に直面する人類を、世代を飛び越えて描く壮大なSF叙事詩。製作陣がこのほど、本作と「ゲーム・オブ・スローンズ」の共通点を語り、作品のジャンルは違えど、両作品ともに一人一人のキャラクターに焦点を当てた人間模様が描かれていることが明かされた。

物語の始まりは 1960 年代。父を亡くし、人類に絶望した中国のエリート科学者が宇宙に向けて秘密裏に発信した電波が、惑星〈三体〉の異星人に届き、未来の地球を揺るがす大災厄を招くことに…。過去、現在、未来…と時空を超えた壮大な物語の実写化に、エミー賞史上最多の 59 賞受賞した大人気ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の製作陣が挑んだことで配信への期待が高まっている。

両作品で製作総指揮を務めたデイヴィッド・ベニオフは「本作では迫りくる脅威が描かれますが、その物語は核となるキャラクターたちとしっかり結びついていて、彼らを中心に展開します」と本作について語っている。

実は製作陣は「ゲーム・オブ・スローンズ」などでも、主人公だけに焦点を当てるのではなく、登場人物一人一人に焦点を当てた人間ドラマを描くことにこだわっていた。間近で製作総指揮の仕事ぶりを見ていた衣装デザイナーのマイケル・ウィルキンソンは「製作総指揮のデイヴィッドとダン(D・B・ワイス)は「ゲーム・オブ・スローンズ」でキャラクターたちの人間模様を素晴らしく豊かに描き出し、長編シリーズのあり方を変えたと私は感じています。人間関係がうず巻く迷路のような世界で、一人一人のキャラクターが鮮やかに描かれていたので、本シリーズでも同様に、個々の衣裳からたくさんの情報が読み取れるようにしたいと思いました。視聴者が気にかけ関心を寄せるキャラクターを作り上げること、それが私たちの目指したところです。そうすることで、視聴者を物語へと引き込むことができると思います」と語っている。

「ゲーム・オブ・スローンズ」を振り返ると、王座を狙った各国の領主や兄弟など…それぞれの立場で策略や駆け引き、裏切りが目まぐるしく交差する群像劇が描かれている。そして、本作では各国の優秀な科学者が次々に自殺する事件や得体の知れない現象が巻き起こり、謎が謎を呼ぶ予想のつかない緻密なサスペンスに加え、強大な危機に立ち向かうため団結する重厚な人間ドラマが描かれている。まさに登場人物一人一人に命を吹き込み、人間ドラマを描くのを得意とする製作陣。

D・B・ワイスも「本作はまさに人類とその苦難の物語であり、それらと共に最悪の脅威へと膨れ上がった解明不可能と思われる謎が描かれています」と作品について語っているが、果たして“最悪の脅威”とは一体何なのか?そして人類は脅威にどう立ち向かうのか?「ゲーム・オブ・スローンズ」の製作陣が満を持して作り上げた本作に注目だ。

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