新幹線PR動画 加賀市が第6弾発表吉田鋼太郎さん「もっといいまちに」

第6弾PR動画のお披露目発表会に臨んだ宮元市長(前列右から3人目)と出演者=加賀市内の旅館

 加賀市は15日、北陸新幹線敦賀延伸に向け、加賀温泉駅の全便停車を目指す官民協働プロジェクト「東京2023加賀」の第6弾PR動画を発表した。俳優吉田鋼太郎さんが国土交通省事務次官役で初めて主演を務め、新幹線停車本数をジャッジし、新たなまちづくりのスタートを後押しする内容。宮元陸市長は加賀の魅力を発信するため、開業後もPR動画の続編を制作する意向を示した。

 2017年に始まったPR動画は架空の「加賀市新幹線対策室」が新幹線誘致に奮闘するドラマ仕立てで、「金沢への嫉妬心」「停車を巡る小松市との対決」などをテーマにしてきた。

 国内最大級の広告賞「ACC賞」など国内外の品評会で入賞。自治体PR施策で最長を記録し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で総再生回数約101万回を数えている。

 第6弾は、昨年8月に発表された「かがやき」2往復、「はくたか」5往復の加賀温泉駅停車が確定するまでの知られざる対策室を描いた。停車の決定権を握る吉田さん演じる国土決太郎が対策室を訪れ、加賀温泉駅南地区開発構想や温泉、地酒、食など加賀の魅力を視察しながら停車本数をジャッジし、対策室メンバーに「加賀をもっといいまちにするぞ」と決意させるストーリー。

 お披露目発表会が山代温泉の旅館「みやびの宿 加賀百万石」で開かれ、能登半島地震で2次避難している被災者らも見守った。第5弾で主演した臨時室長トメッターロ役を引き続き演じたイタリア出身タレントのパンツェッタ・ジローラモさんも駆け付け、イタリアの被災地復興に取り組んだ経歴を紹介しながら「世界が明るくなるように、何でも前向きに取り組んでほしい」とエールを送った。

 宮元市長は「これからが本当のスタートであり、市民に満足してもらえるまちづくりを進めていきたい」と話した。

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