多才な夢二じっくり 高岡市美術館で回顧展開幕

夢二の作品に見入る来館者=高岡市美術館

 大正ロマンを代表する画家、竹久夢二(1884~1934年)の回顧展「生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー」(高岡市美術館、富山新聞社、北國新聞社、チューリップテレビでつくる実行委員会主催)は15日、同館で開幕した。初日から続々とファンが訪れ、画家だけでない多才な才能を発揮した夢二の作品約200点をじっくりと鑑賞した。

 回顧展は、夢二と親交があった実業家・河村幸次郎氏(1901~1994年)が収集した作品群をテーマごとに全6章構成で紹介する。来館者は夢二憧れの地・長崎ゆかりの代表作「長崎十二景」や一世を風靡した「夢二式美人」と呼ばれる美人画、小説の挿絵などに見入った。自由に撮影でき、お気に入りの作品をスマホで撮影する姿も見られた。

 午前9時半の開館を待って1番乗りで鑑賞した大菅陽子さん(49)=高岡市=は「ずっと楽しみにしていた。早めにと思ったら1番だった」と笑顔を見せた。展示内容に「ピンクや青など明るい色使いが多く、今の季節にぴったり」と満足げだった。

 会期は5月6日までで、開館時間は午前9時半~午後5時までとなる。観覧料は一般1200円(20人以上の団体・65歳以上のシニアは900円)、高校・大学生500円(団体400円)、中学生以下無料。

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