ロシア、ウクライナ南部オデーサに弾道ミサイル クリミアから発射

Iryna Nazarchuk Yuliia Dysa

[オデーサ(ウクライナ) 15日 ロイター] - ウクライナ南部のオデーサ(オデッサ)で15日、ロシアの弾道ミサイルが住宅街に着弾し、少なくとも20人が死亡、70人以上が負傷した。

オデーサ州のキペル知事によると、ロシアは一方的に「併合」したクリミアから弾道ミサイル「イスカンデルM」2発をオデーサに向けて発射。ガスや電気の供給インフラなども被害を受けた。クリミアから発射されたミサイルは数分でオデーサに着弾するという。

ゼレンスキー大統領は、ロシアの「卑劣な」攻撃に対応すると表明。「ウクライナ国防軍はロシアの殺人者らに公正に対応すべく、あらゆる手段を尽くす」と述べた。

イェルマーク大統領府長官は「ロシアは自国の領内で国民の安全を保証できないときに、ウクライナ国民を相手に戦っている」とし、「オデーサに対するロシアの攻撃はロシアの弱さの表れだ」と語った。

ウクライナ情報筋によると、ウクライナは15日未明、ロシア西部カルーガ州にある小規模な製油所をドローン(小型無人機)で攻撃した。ウクライナ国防省情報総局(GUR)が実施したという。

国防省情報総局の報道官は14日、ロシアのプーチン政権に反対するロシア人の武装組織がロシア領内に侵入しており、ウクライナと国境を接するロシア西部のベルゴロド州とクルスク州が「活発な戦闘地帯」になっているとの認識を示した。

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