特集は、新幹線で結ばれる福井県の魅力です。きょう16日、北陸新幹線の金沢―敦賀間が延伸開業。長野からは福井までは乗り換えなしで最短1時間31分、これまでよりも34分も短縮されます。ぐっと近くなる福井県。そこで福井県民に「お国自慢」などを聞いてきました。
(記者リポート)
「恐竜の壁画がトレードマークの福井駅。近くには新幹線の横断幕が張られ、延伸への期待の高さがうかがえます」
恐竜のモニュメントが迎えてくれる福井駅。
敦賀延伸で福井県内では新たに4つの駅が開業しました。信州と乗り換えなしで結ばれる福井県。
早速、県民におすすめの観光地や食べ物など、「お国自慢」を聞いてみました。
ランキング形式で紹介するとー。
おすすめの観光スポットは?(複数回答)
福井市民:
「東尋坊、すごくきれいでおすすめです」
第2位は二つ。
一つは断崖絶壁の絶景が楽しめる坂井市の「東尋坊」。巨大な岩でできた海岸で、国の天然記念物にも指定されています。
もう一つの2位はー。
福井市民の男の子:
「好きな場所は水族館」
同じく坂井市にある「越前松島水族館」。イルカショーや体験型の展示が人気です。
東尋坊にも近く、最寄りの新幹線駅は芦原温泉駅になります。
そして1位はー。
坂井市民:
「恐竜がいっぱいいるので、駅もすごくおすすめ。恐竜博物館に行ったりとかよくする」
勝山市民:
「恐竜博物館がおすすめ。恐竜の展示の数がすごい」
多くの恐竜の化石が見つかり、恐竜王国とも呼ばれる福井。1位は勝山市の県立恐竜博物館です。
2023年7月にリニューアル。50体もの恐竜骨格や1000点以上の標本が展示されていて、子どもから大人まで楽しめます。
続いてはおすすめの「福井グルメ」。
小浜市民:
「ソースカツ丼がおいしいです」
3位は6人が薦めてくれたソースカツ丼。
福井でカツ丼と言えば、「卵とじ」ではなくこちらになります。
有名なのは福井市に総本店があり県内各地に店を構える「ヨーロッパ軒」。
カツ、ウスターソース、そしてご飯の相性は抜群ということです。
そして、第2位はー。
福井市民:
「カニ行ったらいいんじゃない、カニおいしいから。長野の人は特に食べたらいいよ」
「越前ガニ」と呼ばれる福井で水揚げされるズワイガニ。
漁は3月20日までで、福井を代表する冬の味覚です。
福井市民:
「食感は口に入れた瞬間にふわっととけるような感じ、食感というより味がすごくおいしい」
まだ間に合うということで福井市の中央卸売市場・「ふくい鮮いちば」を訪ねてみました。
新鮮な魚介類が並ぶ中ー。
(記者リポート)
「一際目を引くのが今が旬のカニ。多くの客が集まってきています」
この時期、地元の人から特に人気なのがこちらの「水ガニ」。2月から3月までしか漁ができない、脱皮してすぐの貴重なカニ。
贈答用にする人が多いそうです。
贈答用と自宅用に購入・福井市民:
「自慢ですし、おいしいですね。このままポン酢で食べるので、料理方法は何もないですけど」
山下水産・嶋田哲也さん:
「新幹線で来て、ふくい鮮いちばの方に顔を出して、(カニを)買って旅館とかで食べていただきたい」
越前ガニのカニクリームコロッケ発見!
(記者リポート)
「揚げたていただきます。濃厚なクリームとカニのうま味がよく合い、温かくておいしいです」
その他、市場には「のどぐろ」や「赤カレイ」など新鮮な海の幸が並んでいます。
市場内にある、こちらの飲食店のイチオシはー。
「ふくいサーモン」がぜいたくに乗った海鮮丼。
(記者リポート)
「かめばかむほど口の中で肉厚なサーモンがとけて、とてもおいしいです」
「ふくいサーモン」は淡水で育てたあと、さらに海で養殖したトラウトサーモン。
福井の新たなブランド魚です。
新幹線延伸。
市場関係者は信州からの来訪に期待しています。
ケンスイ・酒井喜久枝さん:
「いよいよという感じはある。来ていただけるとありがたいですし、とれたての魚を召し上がってもらえたらうれしいです」
さて、福井県民に聞いたおすすめグルメの第1位はー。
福井市民:
「食べ物だとおろしそばがすごくおいしくて、ぜひ食べていただきたい。冬はカニが一番おいしいが、おろしそばなら一年中食べられるので」
福井県民が愛する「越前おろしそば」。大根おろしと削り節、刻みネギが乗ったそばで、出汁つゆの他、大根のしぼり汁でも食べるそうです。
信州のそばと食べ比べてみるのも一興です。
逆に信州の訪れたいところも聞いてみました。
福井市民(夫婦):
「善光寺ですかね」
「それと松本城回る。福井の人はどっと長野へ流れるよ」
福井市民:
「真田幸村の城、上田城も行ったことないので行ってみたい」
中でも人気を集めそうだったのがー。
越前市民:
「やっぱり軽井沢かなと思う」
福井市民:
「軽井沢とか行ってみたいかな。新幹線開通するのを待てなくて行ったのですけど、もう一度行きたい」
福井県民も注目するリゾート地・軽井沢。実は軽井沢と福井には浅からぬ縁があります。
軽井沢のシンボルとなっている「三笠ホテル」の創業者は、福井出身の実業家。
日本人で最初に軽井沢に別荘を建てたのも福井出身の人物です。
こうした縁もあって町と福井県は連携協定を結び、互いに物産展を開くなど交流を進めています。町内のホテルも、福井の食材を使ったフェアを開催してきました。
延伸は福井の他、関西方面からのアクセスも向上するとして期待しています。
軽井沢ホテル旅館組合・鈴木健夫組合長:
「自然豊かで森があって、歩くだけで癒やされる。軽井沢に来てリフレッシュしてまた福井に戻っていただければ」
新幹線でつながる信州と福井。
新たな往来に期待が高まっています。