北陸新幹線金沢―敦賀間が開業、敦賀駅から一番列車「かがやき」出発 整備計画決定から半世紀、高速鉄道で首都圏と福井つながる

敦賀駅を出発する北陸新幹線の東京行き一番列車「かがやき502号」=3月16日午前6時11分、福井県敦賀市の同駅

 北陸新幹線は3月16日、金沢―敦賀間(延長約125キロ)が開業した。整備計画決定から半世紀を経て、首都圏と福井県を結ぶ大動脈がつながった。

 敦賀駅では、東京に向かう一番列車「かがやき502号」に合わせ、午前5時5分から出発式が行われた。斉藤鉄夫国土交通相、JR西日本の長谷川一明社長、杉本達治知事、米澤光治敦賀市長らが出席した。上島豊敏駅長と俳優の中条あやみさんが出発を合図し、かがやきは定刻通り午前6時11分に発車した。

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 北陸新幹線の定期ダイヤは、最速タイプの「かがやき」が東京―敦賀間を1日9往復、停車駅が多い「はくたか」が5往復する。福井-東京間は最短2時間51分で結ばれ、米原経由で特急と東海道新幹線を乗り継いだ場合より33分早くなる。

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 大阪方面からの特急サンダーバードや名古屋方面からの特急しらさぎと敦賀駅で接続する北陸新幹線「つるぎ」は1日25往復。富山-敦賀間を18往復、金沢-敦賀間を7往復し、北陸と関西、中京圏の移動の利便性確保を図る。

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 金沢―敦賀間の開業は当初、2026年春を予定していたが、15年の政府・与党申し合わせで23年春に3年前倒しされた。しかし、石川-福井県境の加賀トンネルでの追加工事や敦賀駅の工事遅れで1年延期された。同区間の総工費は1兆6779億円。12年の着工当時は1兆1600億円と見込まれていたが、人件費上昇や耐震設計の見直しで5千億円超膨らんだ。

 北陸新幹線の県内延伸に伴い、JR西から北陸線の県内区間の運営を引き継いだ第三セクター「ハピラインふくい」は16日から運行を始めた。

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