最後の卒業式 絆は永遠 茨城・五霞東小

卒業証書番号1番の岡野政雄さん(左)からケヤキの苗を受け取る最終3391番の鈴木雄仁さん=五霞町江川の町立五霞東小

茨城県内の公立小学校121校で15日、卒業式が開かれた。学校統合で3月末に閉校する五霞町江川の町立五霞東小では、卒業生28人が53年の歴史が刻まれた学びやを後にして、新たな一歩を踏み出した。

同小ではこの日、中川孝志校長が卒業生一人一人に卒業証書と、第1回卒業生が寄贈した記念メダルを授与。中川校長は「(同校の)アンカーとしてゴールする特別な卒業生。私たちの絆は永遠なので、安心して中学校でも頑張って」とエールを送った。

閉校後、現在の在校生は同町元栗橋の町立五霞小へ通学する予定。卒業生は、新たな小学校へ通う在校生たちに「東小のような笑顔と思いやりのあふれる新しい学校を築いてください」と呼びかけた。

1972年に卒業した証書番号1番の岡野政雄さん(64)は「真っすぐに育って」とケヤキの苗を寄贈。式では、証書番号3391番で最終となった鈴木雄仁(ゆうと)さん(12)が受け取った。鈴木さんは式終了後に「閉校は悲しいけれど、大切に育てていきたい」と笑顔を見せた。

県教委によると、県内公立小の卒業式は21日にかけて順次開かれ、19日は最多の229校で実施される。

同小の他に学校統合で閉校するのは、筑西市5校▽石岡市4校▽日立市1校。

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