イーストウエストセンターの「歌舞伎inHawaiʻi」展

全米一緑豊かなキャンパスに選ばれたこともあるハワイ大学マノア校。木々の木陰が涼しいキャンパス内のイーストウエストセンターに、ギャラリーがあるのをご存知ですか?
イーストウエストセンターは、アメリカとアジア、太平洋地域の国や人々を、調査や研究を通してお互いの理解と関係性を深めるためにあります。同センター1階にあるギャラリーでは、期間展を随時開催。現在は「歌舞伎 in Hawaiʻi 」展が5月5日(日)まで開催されています。

ハワイと歌舞伎の歴史は長く、1924年にハワイ大学の演劇サークルが「忠臣蔵」を英語で上演したのが始まりでした。第二次世界大戦後の1950年には、ハワイ大学に演劇学部が設立され、1963年には同大学構内にケネディシアターがオープン。歌舞伎上演用に花道の設置が可能な劇場としては当時アメリカ初であり、現在でも全米唯一です。

2月に行われた「歌舞伎 in Hawaiʻi 」展のオープニングレセプションには、イーストウエストセンターをサポートする地元の人々、大学関係者など50名ほどが出席。日系2世の太鼓マスターで、太平洋太鼓センターのアーティスティックディレクターを務めるケニー遠藤氏も登壇しました。遠藤氏は、日本に10年間滞在し助六太鼓などの修行をし、邦楽囃子において外国人初の名取を取得しています。レセプションでは、歌舞伎における太鼓の表現を実演を交えて披露し、会場を沸かせました。

ギャラリーには、歌舞伎の衣装、かつら、化粧道具、舞台模型などのほか、歌舞伎上演を告知する古いポスターやパンフレット、劇場の写真なども飾られており、ハワイの歌舞伎の歴史を知ることができる興味深い内容となっています。

© ハワイ州観光局