福島県棚倉町が導入した「トイレトレーラー」が15日、納車された。災害時に緊急用トイレとして使用できる。導入は県内で初めて。
長さ約5.7メートル、幅約2.4メートル、高さ約3.5メートルで、けん引車で運べる。洋式の個室トイレが四つあり、室内は広く手洗い場や化粧鏡がある。においを気にせず清潔に使えるよう、換気扇や清掃用の排水口も備えている。太陽光発電設備があり、長期の避難生活でも使い続けられる。
トイレットペーパーなどの収納庫もある。車体には町内の棚倉城跡の航空写真や紅葉の時期の山本不動尊の写真を施した。
トレーラー購入には国の緊急防災減災事業債とクラウドファンディング、寄付金などを活用した。湯座一平町長は「トレーラー導入のためにご協力いただき感謝している。イベントでも使い、災害に対する備えの大切さなどを周知していきたい」と話した。
町は今後、全国でトイレトレーラーの普及に取り組んいる一般社団法人「助け合いジャパン」のネットワークに加盟し、災害発生時には被災地を支援する。