実践積み一流目指して 津の三重調理専門学校で卒業式

【大川校長(右端)に謝辞を述べる卒業生総代の横山さん(中央)ら=津市新町のプラザ洞津で】

 【津】津市大谷町の大川学園三重調理専門学校の第63期生卒業式が15日、同市新町のプラザ洞津であった。10―50代の調理製菓2年コース16人、調理1年コース18人が卒業証書や調理師免許を受け取った。

 今年は5年ぶりに来賓を招いて開き、保護者ら家族が見守った。式後には同校卒業式恒例の平安時代から伝わる宮中行事「四條流庖丁儀式(しじょうりゅうほうちょうぎしき)」を奉納した。

 式では大川将寿校長が卒業証書や調理師免許を手渡し、式辞で「一つ一つ実践を積み上げ一流を目指して。皆さんの仕事は必ず人のためになる。大きな目標に向かって食の専門家として社会貢献して」と激励した。

 卒業生総代で成績最優秀の知事賞を受賞した横山愛生さん(20)=名張市すずらん台=は「進む道は違うが今日を人生の巣立ちの日として希望を持って羽ばたいていく」と謝辞を述べた。

 儀式では同流派三重社中門人の同校OBらが、コイに手を触れることなく包丁と2本の箸だけでさばく「光来之鯉(こうらいのこい)」「龍門之鯉(りゅうもんのこい) 行之形(ぎょうのかた)」を披露した。

 同校によると就職を希望する卒業生の全員が県内を中心にホテル、製菓店、給食調理などに決まっているという。

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