若者のアイデアで八戸を元気に 多彩な研究・調査結果披露

高校生や大学生が地域活性化のアイデアを披露した会場

 若者たちが地域活性化のアイデアを提案するイベント、「元気な八戸づくり若者シンポジウム」がこのほど、八戸市美術館で開かれた。高校生から大学生までの17個人・団体が、ユニークな視点に基づく多彩な研究・調査結果を発表した。

 若者に地域づくりへの関心を持ってもらい、その意見を実際に取り上げる機会をつくろうと、同市のNPO法人「地域活性化教育支援ネットワーク(REN)」(長谷川明理事長)が2022年から毎年実施している。

 会場では、それぞれの研究・調査をまとめた一覧を一堂に展示。内容は各地区の将来を考察したものや、空き家再生、地元産の牛乳からプラスチックを精製する方法、「TikTokでバズるには」など、多岐にわたるジャンルが並んだ。参加者は発表者からじかに話を聞きながら、個性的な着眼点に関心を深めた。

 八戸高専産業システム工学科5年の橋本さくらさん(19)は、「八戸地域におけるシネマ文化の継承」と題し、八戸フォーラム閉館後の映画文化存続の可能性を考察。「飛び込みでも参加しやすい自主上映会を模索したり、利用しやすい公的助成制度を整備すべきだと考えるようになった」と話した。

 実行委員長の金子賢治・八戸工業大地域産業総合研究所所長は、「今後は中学生にも広く参加してもらい、知見を深めてほしい。各自治体関係者にも参考にしてもらえれば」と呼びかけた。【全文】

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