「最寄りコンビニまで車で30分」かかるような田舎に住んでいます。都市部に引っ越した方が長い目で見た時に節約になるでしょうか?

地方暮らしのメリットとデメリット

地方での暮らしは、周囲が自然に囲まれ、広々とした土地で余裕を持った生活を享受できる点が魅力的です。住宅費が都市部に比べて低いため、同じ予算でより広い家や庭を持つことが可能です。また、地方は他の住居との距離が取りやすく、プライバシーが守られやすい環境にあり、人間関係のストレスが軽減される場合があります。

一方で、地方生活のデメリットとしては、生活必需品の購入や医療サービスの利用に不便を感じることがあるでしょう。特に、最寄りのコンビニエンスストアまで距離がある場所に住んでいれば、日々の買い物にも計画性が必要です。そうなると車がなければ移動は難しくなります。

移動手段として車が不可欠になる地域では、購入費用に加えて年間の維持費用が重くのしかかります。具体的には、ガソリン代、自動車保険、車検費用などを合わせると、年間で平均20万円以上の出費が見込まれることもあるようです。

なお、地方では医療施設が限られており、特定の治療を受けるためには遠方の病院への交通費や宿泊費が必要となる場合があります。このような移動には、さらに数万円単位での費用がかかるでしょう。また、地方では介護サービスの選択肢が限られているため、質の高いサービスを受けるには追加料金が発生することも珍しくありません。

都会暮らしのメリットとデメリット

都市部で住んでいれば、さまざまな経済的な利便性を享受できます。公共交通機関が充実しており、車がなくてもスーパーマーケットや病院へのアクセスも容易です。車がなければ、地方と比べて高い駐車場代なども節約になります。

また、大都市では平均給与が地方都市より高いことも珍しくありません。収入が高く、車などの交通関連支出が少なければ、節約効果は大きいといえるでしょう。

とはいえ、都会生活はよいことばかりではありません。家賃は地方に比べて高く、東京の中心部では一人暮らし用のアパートの月額家賃が10万円を超えることは一般的です。

物価も高騰しており、日々の生活費はかさみます。人との競争も激しく、仕事のプレッシャーや人間関係の複雑さからくるストレスも強いでしょう。さらに、騒音や人混みによるストレスも無視できません。これらの要因が組み合わさり、精神的な負担が増大する傾向にあります。

住む場所はライフスタイルに合わせた選択を

長期的に見て、地方と都会のどちらが経済的に有利かは一概にいえません。地方生活は日々の出費を抑えられる一方で、移動手段や医療へのアクセスにお金がかかります。都市部では生活費が高いものの、サービスの利用が便利で、無駄な出費を抑えることも可能です。自身のライフスタイルや将来の計画を慎重に考慮し、総合的に判断しましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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