北朝鮮戦へは選出ならず!今季開幕から活躍中のJリーガー4選

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日本サッカー協会(JFA)は3月14日、今月21日と26日に予定されている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)戦に臨む日本代表メンバーを発表。怪我などの理由で残念ながらMF三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)ら数名の主力選手の招集が見送られた。

一方で、DF長友佑都(FC東京)が2022年のカタールワールドカップ(W杯)以来となる代表復帰を果たしたほか、開幕からJリーグで存在感を放つMF川村拓夢(サンフレッチェ広島)ら6名の国内組が選出されている。今回は多くのJリーガーがメンバー入りを果たしているが、代表での活躍を期待できる国内選手はまだまだ数多くいる。ここでは、その中から4名の選手を紹介していく。


サンフレッチェ広島 FW満田誠 写真:Getty Images

満田誠(サンフレッチェ広島)

チームからMF川村拓夢が代表メンバーに選出されたサンフレッチェ広島。初選出されるも離脱となった昨2023年6月を経て、今年元日に行われたタイ戦では代表デビューを果たし早速ゴールをマークした川村。今回は3回目の招集となった。川村には代表定着に向けこの2連戦でさらなる活躍を期待したいが、広島で同じく中盤を支えるFW満田誠もまた今回の招集が期待された選手の1人ではないだろうか。

満田は2022年7月に行われたEAFF E-1サッカー選手権でA代表へ初招集されている。残念ながら昨年はシーズン序盤の怪我もあり代表活動に関われなかったが、怪我からの復帰後クラブでは安定した活躍を披露し広島の3位フィニッシュに大きく貢献していた。今季も開幕から第3節終了時点のここまで、中心選手として躍動。中盤からのチャンスメイクや豊富な運動量を武器に、優勝を狙うチームの中軸を担っている。それだけに、今回は残念ながら選出されなかったものの今後代表への復帰が楽しみな選手であることは間違いない。


サンフレッチェ広島 FW大橋祐紀 写真:Getty Images

大橋祐紀(サンフレッチェ広島)

昨2023シーズンは開幕戦でハットトリックを達成し、途中怪我での離脱もありながらシーズンを通して13ゴールを挙げたFW大橋祐紀。得点ランキング上位に入る数字を残したこともあり、今冬は複数のクラブで争奪戦が繰り広げられた末、サンフレッチェ広島を新天地に選び今シーズンを迎えている。

新スタジアム初の公式戦となった浦和レッズとの今季開幕戦にスタメン出場した大橋は、いきなり2ゴールの活躍でチームのシーズン初勝利に貢献。2年連続となる開幕戦ハットトリックとはならなかったが、新チームで初陣から期待に応えて見せた。

代表の最前線は、FW上田綺世(フェイエノールト)が不動の存在として君臨している。加えて大舞台で結果を残してきたFW浅野拓磨(VfLボーフム)や今回約4年ぶりに代表へ復帰したFW小川航基(NECナイメヘン)と実力者が招集されており、今回選外となった選手も含め今後もハイレベルな序列争いが繰り広げられることだろう。その中に割って入れる存在として、今季新たな挑戦を始めた広島のストライカーのさらなる躍進に期待したい。

アルビレックス新潟 GK小島亨介 写真:Getty Images

小島亨介(アルビレックス新潟)

1月に開催されたアジアカップ以降、たびたび話題となっていた日本代表におけるGKの選手起用。今回の招集では、同大会で全試合に出場したGK鈴木彩艶(シントトロイデンVV)と同じくメンバー入りしていたGK前川黛也(ヴィッセル神戸)に加え、怪我により出場の叶わなかったGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)が復帰を果たした。

当然、北朝鮮との2試合でどの選手が起用されるかが注目される。しかし、国内組のみであっても前川や大迫以外にGKの選択肢はある。昨年10月の代表活動で怪我のあった前川に代わり招集されたGK小島亨介は、残念ながら出場こそなかったもののすでに正GKを争う候補の1人に数えられていると言える。

2022シーズン、小島はアルビレックス新潟の守護神としてJ2優勝と6シーズンぶりとなるJ1復帰に貢献。昨シーズンはJ1の舞台でも随所で落ち着いたプレーを披露していた。高いセービング力もさることながら、他の候補選手と比較して足元の技術に優れているのが大きな魅力。プレスを受けてもなお冷静にパスコースを見極めて正確に供給できる技術によって、この先メンバー入りが叶うのであれば日本代表にどんな相乗効果が生まれるのか見てみたいものだ。


町田ゼルビア FW平河悠 写真:Getty Images

平河悠(町田ゼルビア)

今季、クラブ史上初となるJ1へ臨んでいる町田ゼルビア。昨夏は怪我で戦線を離脱するまで攻撃を牽引したFWエリキがまだ戦列に復帰していないにもかかわらず、第3節終了のここまで堂々たる戦いぶりを見せている。エース不在を感じさせないほど攻撃面で輝きを放っているのがFW平河悠だ。

特別指定を経て昨季町田へ加入した平河は、2023シーズン35試合に出場し6ゴール4アシストをマーク。チームのJ2初優勝とJ1初昇格に大きく貢献した。今季J1に舞台を移しても変わらぬ存在感を放っており、積極的な仕掛けからのチャンスメイクにフィニッシュと開幕から多くの見せ場を作っている。

第3節の鹿島アントラーズ戦では、やや背後へずれたパスを絶妙なトラップでコントロールし先制点をマーク。自身のJ1初ゴールでチームに連勝をもたらした。今月開催されるマリ戦(22日)とウクライナ戦(25日)に臨むU-23代表メンバーとして選出されている平河。引き続きJリーグで躍動する姿を見せ続けられれば、A代表デビューの日もそう遠くなさそうだ。

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