タクシーでクレジットカードが嫌がられる理由
「クレジットカード対応」のタクシーに乗車しても、いざクレジットカードで支払いをしようとした時に嫌がられることがあるかもしれません。クレジットカード決済が敬遠される理由として、次のようなものが考えられます。
運転手の給料が減額される
クレジットカードで決済されると、決済手数料をカード会社に支払わなければいけません。タクシー会社によっては、決済手数料の全額または一部を運転手の給料から徴収する場合があります。
つまり運転手にとっては、クレジットカードで支払われると自身の給与が減ってしまうということになります。同じ距離を走ったのであれば、手取りが減るクレジットカード決済よりも、現金で支払ってほしいと思うのは当然といえるでしょう。
運転手が決済操作に不慣れ
クレジットカードでの決済では専用の通信端末が用いられます。運転手が通信端末の操作に慣れていない場合、クレジットカード決済が手間で嫌がることも考えられます。
特に高齢の運転手には機械の操作が苦手という人もいるでしょう。「不慣れな物を扱いたくない」「手順を確認しながら操作するのが面倒」といった理由が、クレジットカード決済を敬遠する理由の1つといえます。
現金決済よりも時間がかかる
決済端末の操作に不慣れだったり、停車した場所の電波状況が悪かったりという理由で、クレジットカード決済の方が現金決済よりも時間がかかることもあります。タクシーを停車した場所が混雑していれば、長く停車しているほど周囲の車に迷惑がかかってしまいます。
スピーディーに精算したいと考える運転手にとっては、時間のかかるクレジットカード決済はなるべく控えてほしいものでしょう。
タクシーでクレジットカードを使うためのポイント
運転手に敬遠されることがあるとはいえ、クレジットカードで支払いたい人はいるでしょう。
降車時に急にクレジットカードで支払いたいと伝えると運転手の心構えができておらず、慌ててしまったり態度に出てしまったりすることが予想されます。
クレジットカード対応のタクシーだとしても、乗車時に「支払いはクレジットカードでも大丈夫か」という旨を確認しておくと安心です。また目的地に到着する前にクレジットカードを手元に用意し、少しでもスムーズに決済できるよう準備しておきましょう。
タクシー配車アプリを使用するのであれば、事前にクレジットカードを登録して自動的に精算が済むシステムを利用するのも1つの手段です。自分がよく使うタクシー会社の決済サービスについて、事前に調べてみることをおすすめします。
まとめ
決済手数料を負担に感じる、時間がかかるなどの理由でクレジットカード決済を敬遠するタクシー運転手も少なからず存在します。とはいえ、クレジットカード対応可能のタクシーであれば、いくら嫌な顔をされたとしても支払いにクレジットカードを使うことに問題はありません。
しかし、お互いが気持ち良くやりとりできるように、乗車時に確認する、すぐ精算できるようにクレジットカードを手元に用意しておくなど、ちょっとした気配りを心掛けることが大切です。降車場所の電波の強弱や決済端末の故障などの理由でクレジットカード決済ができない可能性もあるので、現金も用意しておくと安心でしょう。
執筆者:山田麻耶
FP2級