銃誤射事件のアレック・ボールドウィン 弁護団が刑事訴追を「制度の乱用」と非難 過失致死罪で再起訴

俳優のアレック・ボールドウィン(65)が、銃誤射による過失致死事件の刑事訴追を「制度の乱用」と主張している。

2021年10月に映画『ラスト』の撮影現場で撮影監督のハリーナ・ハッチンズが銃の誤射により死亡した事件で昨年4月、検察はアレックに対する起訴を取り下げていたが、1月に一転して過失致死罪で起訴していた。

ピープル誌が入手した法的文書によると、アレックの弁護団は刑事訴追が1月に始まったことを、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が連絡してくるまで知らなかったとして、ニューメキシコ州の検察当局がマスコミに情報を漏らしたと主張。また昨年10月にカリ・モリッシー特別検察官がアレックに、大陪審に提訴する計画を伝えたのと同日に報道陣に告知を行った事は「大陪審の秘密を管理する基本的なルールに違反する」としている。

さらに弁護団は州側が当初「事故発生時には制定されていなかった銃器強化罪」でアレックを起訴したとし、その後一転して過失致死罪で起訴されたことが「合衆国憲法とニューメキシコ州憲法の事後事実条項」に違反したとするほか、検察側が大陪審に特定の証拠を提出しなかったことや、撮影前の銃のチェックはアレックの責任ではなかったと証言できたはずの証人(事件で負傷したジョエル・ソウザ監督を含む)がいなかったことを非難している。

弁護団は「あらゆる有利な事実が隠蔽」されており、検察の疑惑の行動について「これは制度の乱用であり、権利を極限まで踏みにじられた無実の人間に対する虐待だ。裁判所は起訴を棄却すべきだ」と述べている。

今月初め、武器担当者のハンナ・グティエレス=リード氏は、過失致死罪での有罪判決との評決を受けており、一方のアレックは無罪を主張、7月に公判に臨む予定だ。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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