色鉛筆5色で描く「みなとみらいの夜景」が美しすぎる 作者が明かした表現技法

色鉛筆で描かれたという、きれいな夜景の絵がXに投稿され、話題を呼んでいる。

2024年3月5日、yune(ユネ)@色鉛筆画家(@negi24155224)が投稿したのは、横浜市・みなとみらい21地区の夜景の絵。みなとみらいの煌びやかな夜景が色鮮やかに表現されていて、まるで写真のようなこの絵は、何と色鉛筆5色だけで描かれているのだ。

細かな色合いよりも色の明るさを考えて塗る

この絵には「すんごいです!言葉が出てこないんです」「5色だけでこんなに色鮮やかになるとは!素晴らしいです」「凄い綺麗」などのコメントが寄せられている。

絵を見てみると、5色以上の色があるのは明らかだが、色鉛筆5色だけでどのようにして微妙な色の違いを表現したのか。

J-CASTニュースは14日、ユネさんに話を聞いた。

油性色鉛筆5色で、約24時間かけて描き上げたというみなとみらいの夜景。ユネさんは5色で絵を描く際、細かな色合いよりも色の明るさを考えながら塗っているという。

「例えば、ベージュ色の様な淡い色合いは何回も重ね塗りをして表現しなければいけません。色鉛筆の性質上、塗れば塗るほど暗めの色になっていきます。きれいなベージュ色を出したい場合は、色合いよりも周りにあるモチーフの色の明るさを考えて、周りをしっかり塗ることによって見える様にしています。そうすることによって全体で作品を見た時にリアルに見えます。私の作品はモチーフにした写真と作品を実際に見比べると細かな色合いは結構違いますが、色の明るさは大体同じです」

光の表現に力を注ぐ

また、今回のような夜景を描く時は、光の表現に力を注いでいるという。

「色鉛筆はアナログ画材ですので実際には光を表現できません。それでも光るような表現をしなければいけません。光が強ければ影が強くなるのと同様に光を描く時は必ず周りの夜空や建物を暗く描きます。色合いよりも陰影をはっきりと出して塗ることによってよりリアルに表現できますので、一番気をつけているポイントです」

そして、ユネさんのお気に入りの絵も教えてもらった。ユネさんのお気に入りだという絵の名前は「光」。

「ちょうど雨上がりの景色で、アスファルトや建物に太陽の光が反射してとても綺麗でした。肉眼で見た時に特にアスファルトに反射した光が綺麗だったので、光のハイライトを表現するのに力を注ぎました。実際にはこの時の景色は夕方でしたが、見る人によっては朝日にも見えるのがまた面白いなぁと自分でもお気に入りの作品です」

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