『離婚しない男』篠田麻里子が“悪嫁”を演じ切った心境明かす「葛藤を乗り越えた先に希望が見えてくる」

By TV LIFE

伊藤淳史が主演を務めるドラマ『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』の最終回1時間スペシャル(テレビ朝日系 午後11時~深夜0時)が、3月16日(土)に放送。それに先駆け、「最終回直前!!特別上映会及びNG無し囲み取材会」が開催され、伊藤と篠田麻里子、脚本を手掛けた鈴木おさむ、主題歌を担当するWOLF HOWL HARMONYがサプライズで登壇した。

今年3月31日をもって32年間活動してきた放送作家業と脚本業から引退することを発表した、日本エンタメ界のトップランナー・鈴木おさむによる地上波連ドラ最後の脚本となる『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』。

ABEMA・TVerをはじめとする第1話の見逃し配信は、テレビ朝日歴代全番組で最速となる、54日間で驚異の760万再生を突破(ビデオリサーチにて算出)。第2話以降も注目度は高く、3月9日放送の第8話も配信からわずか5日で160万再生を記録。第1~8話の再生数合計は2700万再生を超えるという破竹の勢いを見せている。

そんな本作が3月16日(土)に最終回を迎えるに当たり、同日に「最終回直前!!特別上映会及びNG無し囲み取材会」が開催。主演の伊藤淳史と篠田麻里子、脚本を手掛けた鈴木が登壇した。篠田は今回が同作のイベントでは初登壇となるが、第1話からSNSでは篠田演じる綾香に大きな反響が寄せられている。

篠田は「ここまで振り切って演じられたのはおさむさんの存在が大きいです。作品として振り切った方がより面白くなると思いましたし、ここまで振り切ってお芝居ができる作品もなかなかないので、すごくチャンスだなって。お芝居も自由にやらせていただくことが多く、“こういう綾香かな”と一つ一つその場で作り上げていく楽しさを感じられる現場でした」と撮影を振り返った。

篠田麻里子

また、オファー時の不安や葛藤も吐露しつつ「それでもチャレンジしてみたいと、おさむさんに名前を出していただいたうれしさ、その思いに応えたいと。全力で役に向き合い、一つの作品を作り上げることができるんじゃないかと思えたのが、一歩踏み出すきっかけになりました。人生においてのいろんな経験って、お芝居の中で腑に落ちるところがあったり、逆にせりふとして言いづらい部分もあったり…。葛藤を乗り越えた先に希望が見えてくる、というのを私自身も感じましたし、見てくださる方にとっても自分の人生を振り返るきっかけになれば」と思いを語った。

そんな篠田の演技について、伊藤は「今回、久しぶりに麻里子ちゃんとお芝居させてもらったのですが、綾香が“痛いの痛いの飛んでけ”って言うシーンがあって、それをすごい顔でやっていたんですよ(笑)。今までいろいろな作品に出させていただいた中で、役者さんのアドリブに動揺して失敗する…みたいなことはなかったのですが、さすがにこの時は衝撃すぎて、渉ではなく淳史になってしまって(笑)」と。

「そういう思わず素になってしまうぐらいの、お芝居を越えたものが生まれていたなと思います。でも、それができていたのはやはりおさむさんの脚本があってこそで、まず信じられない数のビックリマークが書かれているんですよ(笑)。こんな数のビックリマーク、おさむさんの脚本でしか見たことないなと思いつつ、そういう脚本を頂くとより応えていきたいと思えて。すごくアツい現場でした」と胸を張った。

伊藤淳史

そんな2人の役柄について、鈴木は「伊藤君のサレ夫は相当なハマリ役だと思ったので、よりそれが魅力的に見えるよう、ひどいことをどんどん仕掛けていこうと(笑)。そして、篠田さんはベッドシーンが多かったですが、ベッドシーンは書くのがすごく難しくて」と。

「あえぐ声なども含めて、これはお芝居なんだって絶対に思わせないといけないので、結果としてどう変わってもいいのですが一応僕が全て書いているんです。それをせりふに起こすのが脚本家としての意地であり、篠田さんも演じてるんだって言い切れるというか。自由にやってと言われても困ると思いますし、ちゃんとせりふとして起こされている、ということが大事なのかなって思いました」と裏話を明かした。

また、今夜放送の最終回では想像もつかない衝撃のラストが待ち受けるが、鈴木は「最終回で綾香があるせりふを言うのですが、篠田さんが綾香をやってくれるとなった時から、そういうことを最後に言わせようと決めていたんです。俳優さんにはいろんな方がいますが、その人にしかできないお芝居があるって幸せじゃないですか。そういう意味では、最終回にあのせりふを言ってハマるのは、この世界中において篠田さん演じる綾香しかいないと思うので」と熱弁。

それを受けた伊藤も「僕も、このせりふを言うこのシーンのために1話から8話までやってきたんだなって思いました。“この作品をやってきて、こうやって終わりを迎えるんだ”っていう、僕自身の感情と渉の思いが一致して、気持ちを過剰に乗せることなく、篠田さんの芝居を自然に受けただけ。それがいいシーンになったなと思います」と笑みを浮かべた。

鈴木おさむ

イベント終盤では、本作の主題歌「Frozen Butterfly」を歌唱するWOLF HOWL HARMONYがサプライズで登場。リーダーのRYOJIは「今、僕たちは4人で共同生活をしているのですが、毎週リビングのテレビの前に4人で集まって(このドラマを)リアルタイムで視聴するという、この楽しみが今日でなくなってしまうと思うとすごく寂しい」とぽつり。その後は同曲を歌唱し、会場を大いに盛り上げた。

最後に、篠田は「この作品に携われてうれしく思っていますし、最終話も含めて皆さんに見ていただきたいシーンがたくさんあります。大人になり、なかなかできなくなってしまう“許す”ということについて、考えることができました。最終話も心に響くところがたくさんあると思うので、ぜひ皆さんに見ていただけたらと思います」と。

伊藤も「最終回に向けてこういう会を開いていただけることはなかなかなく、これまで皆さんに楽しんで見ていただいた証なのかなと実感しております。最終回は“究極の愛”をテーマに、これまでとはテイストが変わった物語になっているなと感じていて。最後の最後まで、ひとりでも多くの人に見ていただいて、心に届くものがあればいいなと思います」と呼び掛けた。

左から)RYOJI、GHEE、鈴木おさむ、伊藤淳史、篠田麻里子、SUZUKI、HIROTO

番組情報

土曜ナイトドラマ『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』最終回1時間スペシャルテレビ朝日系
2024年3月16日(土)午後11時~深夜0時

番組公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/rikonshinai-otoko/

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