点字ブロックの大切さ再認識 岡山 視覚障害者ら発祥地から歩く

点字ブロックの上を歩く参加者

 岡山県内の視覚障害者と中高生が、県発祥の点字ブロックの上を一緒に歩くイベントが16日、岡山市内で行われた。コースは発祥の地・同市中区原尾島からJR岡山駅までの約4キロ。途中に破損箇所もあり、参加者はブロックの大切さを再認識しながら完歩した。

 「点字ブロックの日」(18日)制定14周年を記念し認定NPO法人ヒカリカナタ基金(同市北区大元上町)が企画。生徒20人が障害者10人に寄り添い「段差に気を付けて」などと声をかけながら歩道を進んだ。大人のボランティアも記念日を記したのぼり旗を手にPRした。

 清心中2年の女子生徒(14)は「壊れて色落ちした所もあり、危険を感じた。道で困っている人がいないか気を配るようにしたい」と話した。

 岡山駅に到着後、約200人でステッカーを配布し、ブロック上に自転車などを置かないよう呼びかけた。

 全盲の竹内昌彦・同法人理事長(79)は「視覚障害者にとってブロックは命の道しるべだと知ってほしい」と話した。

 点字ブロックは岡山市の三宅精一さん(故人)が考案し、1967年3月18日に同市中区原尾島に世界で初めて敷設された。17日は記念式典と講演会を岡山国際交流センター(同市北区奉還町)で開く。

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