瀬戸内海の多島美堪能しウオーク 国立公園指定90周年を記念

多島美や瀬戸大橋が織りなす景観を楽しみながら歩く参加者=倉敷市・鷲羽山

 瀬戸内海国立公園指定90周年を記念したウオークイベントが16日、公園内の代表的な展望地である鷲羽山(倉敷市)と屋島(高松市)でそれぞれ行われ、岡山、香川県の約400人が眼下に広がる瀬戸内の多島美などを堪能した。

 両県が主催し、鷲羽山を巡るコース(10キロ)には185人が参加。JR児島駅を発着点に旧下津井電鉄線路跡を整備した遊歩道「風の道」を進み、瀬戸大橋を望む鷲羽山の展望台を目指した。参加者は美しい景観を楽しみながら思い思いのペースで歩き、山頂近くの展望台では児島観光ガイド協会のメンバーが見どころを説明した。

 鷲羽山は約60年ぶりという高松市の参加者(87)は「瀬戸大橋が架かった景色も素晴らしく参加できて良かった。私にとっても記念日になった」と喜んでいた。

 屋島では、約220人が香川県里山ボランティアガイド組合などの案内で屋島寺の前身・千間堂跡や古代山城の屋嶋城跡を巡った。北端の展望台・遊鶴亭では男木島や女木島が一望でき、一行は感嘆の声を上げたり、記念撮影したりするなど雄大な眺めを満喫した。

 同県綾川町、公務員(54)は「初めて見る風景もあり、魅力を再認識できた」と話した。

瀬戸内海を眺めながら歩く参加者=高松市・屋島

© 株式会社山陽新聞社