朝のイライラ渋滞どうなった? 国道10号・仙巌園前交差点改良 国道事務所は実測データ基に「効果アリ」…ドライバーの実感は? 鹿児島市

通勤時間帯の国道10号仙巌園前交差点付近=15日午前8時10分、鹿児島市吉野町(画像は一部加工してあります)

 国土交通省鹿児島国道事務所は、鹿児島市街地向けの事故防止と渋滞緩和を目的に、国道10号仙巌園前付近(鹿児島市吉野町)に4日新設した左折レーンの整備効果をまとめた。急ブレーキを踏む頻度は4割減り、信号待ち時間を含めた通行速度は平均で時速3.9キロ上がった、としているが、ドライバーには効果の実感が薄いようだ。

 整備前と整備後の月曜日(2月26日、3月4日)の状況を、ブレーキ回数は午前5時~翌午前0時、通行速度は通勤時間帯の午前7~9時、速度や位置情報が分かる自動料金収受システム「ETC2.0」のデータで比較分析した。

 指定速度が時速40キロの仙巌園前付近で急ブレーキを踏んだ回数は整備前1万台当たり50.1回が整備後は29.6回。三船病院前から旧集成館前までの3.4キロを通過した車の平均速度は時速18.4キロから22.3キロに上がった。

 国道事務所の山口光治技術副所長は「整備でスムーズに車が進めるようになった」と手応えを語る。
 ただ、市内の娘に会いに定期的に通る大崎町の50代主婦は「そんなに変わらない」。

 通勤で毎日利用する姶良市在住の公務員鯵坂光弘さん(49)も「渋滞しなくなったわけではなく、それほど効果は感じない。職場に着く時間が若干早くなったかもしれない」と話した。

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