北陸新幹線の延伸祝い、大宮駅周辺でイベント 物産展や恐竜の頭骨の展示、観光客増加や経済効果に期待

敦賀行きの行き先表示を撮る人たち=16日午前10時20分、さいたま市大宮区の大宮駅

 北陸新幹線の金沢―敦賀間が16日、開業した。大宮―福井間を最速2時間28分、大宮―敦賀間を同2時間45分で結ぶ。埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅周辺では北陸の物産展、恐竜の頭骨の展示などで延伸を祝った。新幹線の利用者は新しく登場した行き先表示を写真に収め、北陸へ期待を寄せた。

■福井県が「より身近」に

 加須市の自営業関根潤二さんは北陸新幹線で福井県の敦賀駅から大宮駅まで乗車。北海道新幹線開通の時も開業初日に乗ったといい、「切符が取れて良かった。福井では海鮮などのおいしいものが食べられた。北陸はまだ地震で復興できていない場所もあるが、一人でも多く訪れ、役に立てればうれしい」と話した。

 富山市の会社員宮崎昭則さん(57)は仕事で福井に行く機会が多いという。「福井にとても行きやすくなった。東京からつながることで北陸がさらに注目されるようになり、経済効果が生まれてほしい」と期待を込めた。

 16日は「おおみや鉄道の日」で、1周年を祝う式典が大宮駅の東西自由通路で開かれた。式典で小川博之副市長は「新幹線が延伸したことの利便性を生かし、人・もの・情報が行き交う東日本の対流拠点として地域活性を実現したい」と述べた。市と福井県は昨年、相互発展に向けた連携協定を締結。魅力発信や教育などの連携を強化する。

 同駅東口のまるまるひがしにほんでは24日まで「つながる福井キャンペーン第5弾」が開かれている。海鮮やソースカツ丼、ようかんなどの福井の名産を販売している。20日には日本酒の振る舞いイベントも予定。首都圏とのアクセス向上を追い風に、北陸方面への観光客増加に結び付くよう、PRに努める。

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