人口34万人の越谷、新たな顔が誕生 新市役所がグランドオープン、見学ツアーなど市民招いた感謝祭も

エントランス棟の前で行われたテープカット=16日午前、越谷市役所

 2019年から5年間かけて進められてきた越谷市役所の新庁舎整備に伴う工事が全て完了し、同市役所で16日、グランドオープンセレモニーが行われた。3年前に供用開始した新本庁舎に加え、多目的広場やカフェ併設のエントランス棟が完成。人口約34万人を誇る越谷市の新たな顔が誕生した。

 新庁舎整備事業は、新本庁舎の建設、旧本庁舎の解体、エントランスゾーン整備の3段階で進められてきた。

 新本庁舎は19年3月に着工し、21年2月に地上8階建ての建物が完成。21年5月から既に稼働している。

 その後は築50年以上経過していた旧本庁舎を解体し、22年6月から既存の第二庁舎と新本庁舎をつなぐエントランス棟の建設に着手。建物が昨年8月に完成し、駐車場などの外構工事も終了。新庁舎整備に関わる一連の工事が全て完了した。

 式典には地元の国会議員や県議会議員らが出席。福田晃市長は「令和の始まりとともに着手した事業。新たに完成した庁舎で職員一丸となり、さらなる市民サービス向上を図っていきたい」と述べた。

 今回オープンしたエントランス棟は地上4階建て。1階には元荒川と葛西用水の自然豊かな景観を楽しめる「水郷テラス」、パブリックビューイングも開催できる大空間「みんなのひろば」、2階には市民ラウンジやカフェを備えた。これまで庁舎内になかったコンビニエンスストアも1階に入る。新本庁舎と第二庁舎の間に位置し、市民を出迎えるメインエントランスになる。庁舎管理課によると、一連の新庁舎整備に伴う総工費は約80億9450万円。

 式典後は完成したエントランス棟で、市民を招いた感謝祭が開かれた。市職員が出店で焼きそばや豚汁などを振る舞い、市民は庁舎見学ツアーや阿波踊り観賞を楽しんだ。

■高さ2メートル、ガーヤちゃんポスト

 新庁舎グランドオープンに合わせ、越谷市PRキャラクター「ガーヤちゃん」の巨大ポストが登場した。高さ約2メートル。今回新たに完成したエントランス棟の前に設置された。繊維強化プラスチック製で、背中には特産の越谷ネギも忠実に再現。一般的な赤い郵便ポストを、ガーヤちゃんが後ろから優しく包み込むイメージにした。市が企画し市内郵便局の協力で完成した。

 庁舎管理課は「硬いイメージのある市役所に親しみを持ってもらい、撮影スポットで利用してもらえたら」と話している。

2階まで吹き抜けのエントランスホール「みんなのひろば」
高さ約2メートルの「ガーヤちゃんポスト」=16日午前、越谷市役所

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