J1の舞台で古巣・東京Vと初対戦となった新潟MF高木善朗、「嬉しい気持ちと負けられない気持ちがあった…」

J1の舞台で古巣初対戦となった高木善朗[写真:©︎J.LEAGUE]

アルビレックス新潟のMF高木善朗が、J1の舞台で初めて実現した古巣・東京ヴェルディとの一戦を振り返った。

前節、名古屋グランパスに1-0の勝利を収めてホーム開幕戦を白星で飾った新潟は16日、今シーズン初の連勝を懸けた明治安田J1リーグ第4節で味の素スタジアムに乗り込んだ。

前半立ち上がりに先制点を奪われたが、32分にFW谷口海斗のゴールで同点に追いつくと、後半半ばの69分には途中出場のFW長倉幹樹のゴールで逆転に成功。しかし、逃げ切り間近の90分にMF翁長聖に同点ゴールを決められて2-2のドロー。今季初の連勝を逃す形となった。

高木はジュニアユースから東京Vの下部組織に在籍しプロデビュー。その後、ユトレヒトでの海外挑戦などを経て2015年途中には4年ぶりの復帰。2018年に新潟へ移籍するまでチームの主力として活躍していた。

その古巣とJ1の舞台で初めて対戦した31歳MFは、正確なプレースキックで谷口の同点ゴールを演出するなどトップ下のポジションで存在感を示した。

その愛着あるクラブとの一戦をドローで終えた高木は、「嬉しい気持ちと負けられない気持ちがあった」と正直な想いを口に。それでも、新潟を牽引する主力として「連勝できなくて残念だった」と、開幕未勝利の昇格組相手の勝ち点逸を悔やんだ。

試合内容に関しては、ハイプレス・ハイラインを志向する東京Vに対して、J1でも屈指のポゼッション能力を有する新潟のビルドアップの局面での攻防がキーポイントだった。

「落ちる場所を直線的ではなく斜めにと考えていた」と語るなど、この試合でも状況に応じて絶妙な立ち位置を取って中盤と前線のリンクマン役を担った司令塔は、チームとして今季初黒星を喫したガンバ大阪戦での経験が今回の試合に活きたと感じている。

「ガンバも同じような形で守備をしてきていたので、1回ガンバを経験していた部分で、裏へのボールだったり、流動性によってガンバ戦に比べて前にボールが進んだかなと思います」

一方で、勝ち切れなかった結果という部分では「追いつかれたことより、3点目を取れなかったことの方が大きいかなと思います。そこは反省点としてしっかりこれからやっていきたい」と、2点目を奪われたことよりも、相手のミスが目立った状況で3点目を奪えなかったことをより課題として捉えた。

最後に、改めて古巣の印象を問うと、「良いチーム」という端的な言葉と共に、11月にデンカビッグスワンスタジアムで行われるホームでの再戦に向けて、チームとしてより成長して今度は勝利を手にしたいと意気込んだ。

「キャンプでも試合をしているので、キャンプの時と同様に良いチームでした。タフな戦いになると予想していた中で、しっかりそういうゲームになりました。次回の対戦ではどちらが成長しているかが、キーになるかなと思います」

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