乃木坂46 池田瑛紗が、『乃木坂工事中』（テレビ東京系）の現役メンバー学力チェック企画にて1位に輝いた。
「頭NO王」と題してこれまで4回にわたり行われてきたこの企画は、学力テストのビリを決めるのが本題ではあるが、いわゆる“頭脳王”も同時に発表してきている。第1回の中田花奈と秋元真夏、第2回の山崎怜奈と久保史緒里、第3回の北川悠理に続き、3年ぶりに開催された第4回では初挑戦の5期生から池田がトップに。歴代最高クラスの点数で、数学は唯一の満点という輝かしい成績となった。
MCの設楽統（バナナマン）が触れていたように、池田は現役の藝大生。自身のブログにて、2023年4月から東京藝術大学へ進学することを発表し、大きな話題となった。池田が乃木坂46のオーディションに応募したのは浪人中のこと。乃木坂46に加入後も、池田は藝大に入る夢を諦めることはなかった。5期生写真集『あの頃、乃木坂にいた』（マガジンハウス）の巻末インタビューで、池田は「一次試験はバースデーライブのあとで二次試験はアンダーライブのリハ中。試験後に画材を背負ってリハに行った記憶があります」とグループ活動と並行しながら受験をしていた期間を振り返っている。アイドルと学業の両立がいかに大変かは想像に難くないだろう。それでも、浪人期間で味わった「うつろな時間を知っているからこそ、今はお仕事が楽しいです」と池田は語る。
藝大生としての才能は、乃木坂46での活動にも生かされており、池田はアートバラエティ番組『小峠英二のなんて美だ！』（TOKYO MX）に出演中。過去に街並みを描いた絵で「区長賞」を受賞していたことを明かしていた。先日開催された『乃木坂46 12th YEAR BIRTHDAY LIVE』DAY1では、「走れ！Bicycle」を表す自転車の絵を池田が描写。多忙なスケジュールのなかで一晩かけて制作したという。スタッフが誰に頼もうか悩んでいたところに池田を推薦したのが賀喜遥香。池田は『乃木坂工事中』での企画「お歳暮グランプリ」で、先輩メンバーとのエピソードが少ないことに涙を流していた。それは先述した受験が重なったというのも少なからずあるのかもしれない。そんな池田が「お歳暮グランプリ」で憧れと感謝を示した賀喜のほうから寄り添ってくれたというのは、池田にとって先輩との嬉しいエピソードになったことだろう。
乃木坂46としては、33rdシングル『おひとりさま天国』から3作連続で選抜メンバーに。5期生楽曲「心にもないこと」（32ndシングル『人は夢を二度見る』収録）ではセンターを担っている。先日の『BIRTHDAY LIVE』のなかで忘れられないのが、池田が中心に立った「他の星から」だった。西野七瀬がオリジナルのセンターを務めたこの楽曲は、池田が予備校の行き帰りに聴いていた一曲。日々不安と戦っていた時期に光をくれた楽曲のセンターに、未来では池田が立っているというのは夢のある話であり、その夢もまた池田自身が掴んだポジションである。ダンスに苦手意識のある池田だが、『BIRTHDAY LIVE』DAY3では「今日のオープニングブロックは今まででいちばん上手く踊れた」と笑顔を見せる一幕もあった。
その一方で、5期生メンバーとしては、クレイジーな一面がたびたび露呈している。『乃木坂工事中』の企画「内輪ウケものまね大賞」では一ノ瀬美空が、池田が楽屋の弁当を持ち帰る様子を再現（最近はやってないとのこと）。『新・乃木坂スター誕生！』（日本テレビ系）では「池田瑛紗と愉快な仲間達」と名づけられたユニットで、池田が自ら「私がいかにヤバい奴かを見せたい」と言っていたこともある。5期生の年長組で“新焼肉三姉妹”と呼ばれている岡本姫奈、中西アルノとはすべてをさらけ出せる仲。3月17日放送の『乃木坂46の「の」』（文化放送）には、そのトリオが登場する。
池田のブログやインタビューを読んでいると、「前に進み続けていきたい」というニュアンスの文章を目にすることが多い。在籍校を公表することには当然リスクもあるなかで、「私が選んだ人生の選択肢が乃木坂46の可能性を広げることに繋がると信じて前へ進んでいきたい」という意志のもとでの決断だったことをブログに記し（※1）、『あの頃、乃木坂にいた』では「いまこの瞬間も悩んで迷ってる誰かに、私の挑戦が届くように。これからも少しずつ前に進み続けていきたい」とファンに寄り添っている。池田がグループのために、ファンのために進み続けることで、またかつての池田のような誰かが勇気をもらい、そこで新たな夢が生まれているのかもしれない。
※1：https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/101321
（文＝渡辺彰浩）
