春のセンバツ・甲子園「君が代」独唱するのは全国大会1位の実力者 進学先は「東京藝術大学声楽科」…本番に臨む心境は?

18日に開幕する春の甲子園「センバツ高校野球大会」。その開会式で、3月、島根県松江市の高校を卒業した女性が、「君が代」独唱の大役を務めることとなりました。全国トップレベルの実力者で、進学先は、東京藝術大学声楽科。オペラ歌手になるのが夢だという女性の、本番に臨む心境は。

3月18日に甲子園球場で開幕する、センバツ高校野球大会の開会式で「君が代」を独唱するのは、門脇早紀さん(18)です。

3月に松江北高校を卒業しました。

(Q.いまの気持ちは?)

センバツで「君が代」を独唱する門脇早紀さん
「私は野球とは関係ないんですけど、自分が頑張ってきてコンクールで賞を頂いて結果的に甲子園という大舞台で歌わせて頂けるというのがとても嬉しいです」

今回、門脇さんが大役を担うことになったのは、2023年11月に横浜市で開催された「全日本学生音楽コンクール全国大会 声楽部門・高校の部」で栄えある第1位、日本一に輝いたためです。

大会には、全国4つの地区の予選を勝ち抜いた12人が出場。

門脇さんは、高校2年生で出場した2022年の第2位を上回る、全国トップの栄冠を見事につかみ取りました。

(Q.本番に臨む心境は?)

センバツで「君が代」を独唱する門脇早紀さん
「高校生の憧れの場所だと思うので、まずはその人たちにエールを届けることができたらというのと、震災とかもあったりして大変だった人たちがいっぱいいると思うんですけど、そういう人たちにも自分の歌でエールが届けられたらいいなと思います」

門脇さんの夢は、オペラ歌手になること。

小さい頃から歌うことが大好きだったという門脇さんは、5歳のときに、松江プラバ少年少女合唱隊に入隊。

ソプラノ歌手の渡邊志津子先生に師事し、真剣に歌と向き合ってきました。

(Q.門脇早紀さんの声の特徴は?)

松江プラバ少年少女合唱隊を指揮 ソプラノ歌手 渡邊志津子さん
「喉がよく鳴るのでパンッと良い声が出てくる、鳴ったら鳴ったで鳴った人の苦労もあるんですよね。一人の門脇早紀として歌手として、どれだけその人の個性が出てきて、人を感動させることができるか」

大学受験を終え、高校へ報告に訪れた門脇さん。

第一志望の難関、東京藝術大学声楽科に無事、合格を果たしました。

(Q.将来の目標は?)

センバツで「君が代」を独唱する門脇早紀さん
「オペラはマイクが無いので、広いホールで自分の声が奥の客席まで表現とともに届けられるような歌手になりたいと思います」

門脇さんを幼い頃から指導してきた渡邊先生も、彼女の才能に太鼓判を押します。

松江プラバ少年少女合唱隊を指揮 ソプラノ歌手 渡邊志津子さん
「私も勉強になったんですよ。早紀ちゃんと一緒になってどうしたらいいか、一緒に研究したり、なるほどと思うこともいっぱいあって、早紀ちゃんのおかげで、学んだことは多かった」

松江プラバ少年少女合唱隊の隊員にとっても、全国トップレベルの実力を持つ門脇さんの存在は、特別です。

松江プラバ少年少女合唱隊 林芽依さん
「友だちが大きな舞台で歌っているのは自慢だし誇りに思っています」

松江プラバ少年少女合唱隊 小川菜々子さん
「優しくて真面目な先輩です、早紀さんみたいに歌が上手になりたいです」

恩師や仲間から慕われ、大きな信頼を寄せられる門脇早紀さん。

甲子園では、どんな「君が代」を聴かせてくれるのでしょうか。

センバツで「君が代」を独唱する門脇早紀さん
「いまの自分にできる最大限の、私の国歌が届けられたらいいなと思います」

センバツ高校野球大会の開会式は、3月18日午前9時からです。

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