山岳遭難相次ぐ 中央アルプスで大学生行方不明 北アルプス西穂高岳で15歳中学生、50代会社員が滑落

長野県内の山岳で週末、山岳遭難が相次ぎました。中央アルプスでは大学生が行方不明になっています。また、北アルプス西穂高岳では、中学生を含む2人が滑落し、県警ヘリで救助されました。

中央アルプスでは、入山した20歳の大学生と連絡が取れなくなっています。

警察によりますと、遭難したとみられるのは神奈川県川崎市多摩区の20歳の男子大学生です。

家族の話や登山届から、3月13日に1人で中央アルプスの千畳敷から入山し木曽駒ケ岳に向かったとみられますが、帰宅予定日の15日になっても戻らず、17日に家族が警察に届け出ました。

大学生は冬山の経験はあるということです。

17日は天候が悪く、長野県警は回復を待って捜索することにしています。

北アルプス西穂高岳の独標付近(標高約2350メートル)では、愛知県津島市の男子中学生(15)が滑落し、長野県警のヘリで救助されました。

警察によりますと、男子中学生は15日、2人パーティーで西穂高岳に入山し、16日、新穂高温泉に下山中、雪で足を滑らせて約300メートル滑落したということです。

午前9時半頃、目撃者から110番通報があり、その後、本人からの救助要請を受け、約2時間半後に県警ヘリで救助し、松本市内の病院に搬送しました。頭をけがしていますが、軽傷の模様です。

男子中学生は登山歴1年ほどでヘルメットは着用していたということです。

また、西穂高岳独標付近(標高約2850メートル)で滋賀県大津市の会社員の56歳男性が滑落し、救助されました。

警察によりますと、男性は15日、単独で西穂高岳に入山し、16日、登山中にバランスを崩して約100メートル滑落しました。

午前10時20分頃、本人から救助要請があり、約1時間半後に県警ヘリに救助されました。

男性にけがはありません。ヘルメットを着用していたということです。

県警は、入山前の天候状況や当日の積雪状態の確認、また、入念な計画を立てた上で入山をしてほしいと注意を呼びかけています。

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