伊東純也が圧巻個人技で決勝点! 途中出場の中村敬斗は好守で伊東のゴールの起点に【リーグ・アン】

[写真:Getty Images]

リーグ・アン第26節、スタッド・ランスvsメスが17日にスタッド・オーギュスト・ドローヌで行われ、ホームのランスが2-1で勝利した。なお、ランスのMF伊東純也はフル出場、FW中村敬斗は73分から途中出場した。

前節、首位のパリ・サンジェルマンとのアウェイゲームを2-2のドローで終えて連敗を回避した9位のランス。3試合ぶりの白星を狙った今節は降格圏の17位に沈むメスをホームで迎え撃った。伊東が引き続き先発を飾った一方、中村は3試合連続ベンチスタートとなった。

試合は開始早々にホームのランスが動かす。3分、カドラの激しい前線からのプレスで相手守備陣のコミュニケーションミスを誘発。ボックス中央でカドラからラストパスを受けたディアキテが深い切り返しでDFとGKを先に滑らせると、丁寧な右足シュートをゴール左隅に流し込んだ。

ディアキテの2試合連続ゴールによって最高のスタートを切ったランスは以降も優勢に試合を進めていくが、14分には中央を崩されて右サイドのサバリに展開されると、正確なグラウンダークロスをボックス内のアタにダイレクトシュートで決められて同点に追いつかれてしまう。

1-1の振り出しに戻ってからはしばらく相手の勢いに晒されたが、20分を過ぎた辺りからランスが完全に主導権を掌握する。

その中で[4-2-3-1]の右ウイングに入った伊東はオン・ザ・ボールの切れ味鋭い仕掛けに加え、オフ・ザ・ボールではライン間での効果的なボールの引き出し、絶妙な飛び出しで攻撃を牽引。股抜きの技ありクロスや高精度のクロスで再三のチャンスを創出する。

また、チームもダラミーの仕掛けやセットプレーで際どい場面を作り出したが、アグバドゥのゴールが味方のオフェンスファウルで幻に終わるなど、優勢な状況で勝ち越し点を奪うことはできなかった。

後半も引き続き伊東の右サイドを起点にランスが押し込む時間が続くが、粘りの守備で対応するメスの守備を最後のところで上回れず。試合は徐々に膠着し始める。

そういった中、ウィル・スティル監督は両サイドバックの入れ替えに加え、73分にはダラミーを下げて中村を左ウイングに投入。すると、この交代策が日本代表MFの勝ち越しゴールをもたらす。

79分、相手のビルドアップに圧力をかけると、中村が中央でうまく引っかけてショートカウンターを発動。これをカドラが引き取ってボックス手前右の伊東に繋ぐと、伊東は鋭い仕掛けでボックス中央に持ち込む。斜めのドリブルからの右への短い切り返しでDFを外しシュートコースを作り出すと、ゴール前の密集を抜く強烈な右足シュートをゴール左に突き刺した。

今季3点目となる伊東の見事なゴールで勝ち越しに成功したランスは、そのゴールを演出した中村にも決定機。81分、右サイド深くに抜けたカドラからの正確なクロスをゴール前に飛び込んだ中村は右足ダイレクトで合わすが、これはGKウキジャのビッグセーブに阻まれた。

日本人アタッカー揃い踏みとはならなかったが、伊東が奪ったゴールをチーム一丸となった守備で守り切ったランスがこのまま2-1で勝利。リーグ3戦ぶりの勝利でヨーロッパ出場権争いに踏みとどまった。

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