鉄人・遠藤航がフル出場のリバプール、マンUとの死闘を落としてFAカップ敗退。クロップ最終年で4冠の夢が潰える

現地時間3月17日に開催されたFAカップ準々決勝で、リバプールはマンチェスター・ユナイテッドと敵地オールド・トラフォードで対戦。遠藤航がいつも通り、中盤の底で先発した。

自分たちが中2日に対し、中7日と休養十分のユナイテッドに立ち上がりから猛攻を浴び、10分に先制を許す。ガルナチョのシュートを守護神ケレハーがセーブし、ゴール前でふわりと浮いたところに、いち早く反応したマクトミネイに詰められた。

いきなりビハインドを負ったなか、18分に鋭い切り返しでラッシュフォードを翻弄したソボスライのお膳立てから、ゴメスがペナルティエリア内で右足を振り抜くも、大きくクロスバーの上を越える。

迎えた37分、ゴール前でインターセプトした遠藤が、サラーからペナルティエリア内でリターンパスを受けると、冷静なフィニッシュでネットを揺らす。喜びを爆発させ、ガッツポーズまで見せるが、サラーの位置がぎりぎりオフサイドとなり、得点は取り消しとなる。

それでも44分にマカリステルが強烈なシュートを突き刺し、1-1とする。

勢いに乗ったアウェーチームは、その3分後に一気に逆転。ヌニェスのシュートをGKオナナが弾いたところを、サラーが難なく流し込んだ。

2-1で折り返すと、60分にソボスライがペナルティエリア手前で、ブルーノ・フェルナンデスに倒され、FKを獲得。マカリステルがカーブをかけたシュートで狙うが、ボールは落ち切らず、枠を外れる。

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71分には両チームが最初の選手交代。リバプールがソボスライを下げ、エリオット、ユナイテッドがホイルンドとワン=ビサカに代え、アントニーとマグワイアを投入する。

すると87分、そのアントニーに振り向きざまのシュートで押し込まれ、ホームサポーターの大声援を受けるレッドデビルズに土壇場で追いつかれる。

このまま2-2で延長戦に突入。103分には90分の終了間際に続き、ラッシュフォードに決定機を作られるが、シュートは外れたうえ、オフサイドの笛が吹かれる。

追いつかれて以降の劣勢の展開を耐え凌いでいると、105分にエリオットのシュートが、ブロックに入ったエリクセンの足に当たってゴールイン。再び勝ち越しに成功する。

しかし、大注目のビッグマッチはこのままでは終わらない。112分に再三チャンスを逃していたラッシュフォードに流し込まれ、3-3となる。

息を吹き返したユナイテッド相手にさらに120+1分、ディアロにカウンターから被弾。痛恨の逆転ゴールを浴び、3-4でタイムアップの笛が吹かれた。

プレミアリーグ、ヨーロッパリーグ、すでに制したリーグカップと合わせ、クロップ体制ラストイヤーで4冠を目ざしたリバプールだが、FAカップ敗退となり、その夢が潰えた。

なお、遠藤は驚異的なスタミナでフル出場し、大奮闘。鉄人ぶりを発揮した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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