プーチン氏がロ大統領選圧勝、得票率87%超 軍強化を表明

[モスクワ 17日 ロイター] - ロシア大統領選は17日に開票され、プーチン大統領(71)が過去最高の得票率で圧勝した。プーチン氏はモスクワで演説し、勝利宣言を行った。

1999年に初めて権力の座に就いたプーチン氏は、さらに6年間ロシアを統治する。最高権力者としての期間は、旧ソ連時代のスターリンをしのぐ異例の長さとなる。

出口調査によると、プーチン氏の得票率は87.8%と史上最高を記録し、他の3候補を圧倒した。

ロシア共産党のハリトノフ氏の得票率は4%をわずかに下回る水準で2位となり、ダワンコフ下院副議長が3位、自由民主党のスルツキー党首が4位だった。

プーチン氏は支持者を前に演説し、ウクライナでの「特別軍事作戦」に関する課題の解決を優先し、軍を強化すると表明した。

「われわれには多くの課題がある。しかし、結束すれば誰もわれわれを威嚇したり抑圧したりすることはできない」と述べた。

一方、今年2月に刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の支持者らは、17日正午に国内外の投票所でプーチン氏に抗議活動を展開した。

人権団体「OVDインフォ」によると17日には国内各地で少なくとも74人が拘束された。

プーチン氏は記者団に、ロシアの選挙は民主的だと主張し、ナワリヌイ氏に触発された自身への抗議は選挙結果に影響を与えなかったと述べた。

ナワリヌイ氏が死亡したことは「残念な出来事」だったと述べ、海外で拘束中の人物数人と同氏を交換する用意があったと明らかにした。

選挙管理当局によると、投票率は74.22%で、2018年の67.5%を上回った。

投票は14年にロシアが併合したクリミアと、22年以降に一方的に併合したウクライナ東・南部の4州でも行われた。

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