中国EV電池CATLが1年半ぶり減益、国内で自動車需要鈍化

[北京 15日 ロイター] - 中国の電気自動車(EV)用電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)が15日発表した2023年第4・四半期(10―12月)決算は、純利益が前年同期比1.2%減の129億8000万元(18億ドル)にとどまり、22年第2・四半期以来1年半ぶりの減益となった。

中国自動車市場は世界最大ながらも最近は需要が鈍しており、小規模電池メーカーとの販売競争も激しくなったことが要因。第3・四半期の純利益が10.7%増だっただけに、成長鈍化が浮き彫りになった。23年通期の12月期純利益は前年比43.6%増だった。

ただ、今年に入って市場シェアは取り戻した。車載電池業界団体の中国汽車動力電池産業創新連盟(CABIA)が11日発表した2月のデータによると、CATLの国内市場シェアは1月の50%割れから5.75ポイント上昇し55.2%に拡大した。50%超えは22年11月以来1年3カ月ぶりだ。

米モルガン・スタンレーのアナリストは、23年の車載用電池市場はサプライチェーン(供給網)のボトルネック解消で生産能力が過剰となり価格競争が起きたと指摘。その後は「価格競争が終わりに近づいており、CATLは新世代の巨大生産ラインを通じてコスト効率を改善し、自己資本利益率(ROE)が他社に先行する態勢を整えている」と指摘した。

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