お茶の問屋や生産者らが味覚の真剣勝負 伝統の大会、五感と知識を総動員して味を鑑定

茶香服の競技で、茶の味や香りを確かめる参加者たち(京都府宇治市・宇治茶会館)

 茶の品種や産地を判別する技術を競う京都府茶審査技術競技大会が京都府宇治市の宇治茶会館で開かれた。府内の若手の茶業関係者が参加し、味覚や嗅覚、知識を駆使して茶を鑑定する力を競った。

 府茶業連合青年団の主催で95回目。山城地域と京都市、綾部市の府内11地区から、茶の問屋や小売業者、茶農家ら予選を勝ち抜いた120人が出場した。

 茶葉の外観のみで産地を判定する審査や、茶葉を湯に浸して形や香りで品種を当てる審査など4種類の競技で得点を競った。「茶香服(ちゃかぶき)」の競技は、京田辺、両丹産の玉露と、宇治、静岡、鹿児島産の煎茶の5種類を飲み比べて見極める内容で、参加者は真剣な表情で香りや色を確かめたり、口に含んで慎重に味わったりして、種類を探っていた。

 茶農家の田中洋平さん(41)=和束町=は「生産者なので、よその産地の茶を見る機会がなく、大会は貴重な経験。これからのお茶づくりに生かしていきたい」と話していた。上位10人は9月の全国大会に出場する。

 上位は次のみなさん。

 【個人】(1)三好恭平(2)仲純輝(3)小島康稔【団体】(1)宇治茶業青年団(2)京田辺茶業青年団

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