「楽しく自分らしく歌えました」島根の女子高校生 センバツ開会式で「君が代」独唱 オペラ歌手目指し、春からは東京藝術大学へ

見事大役を果たし、満場を魅了しました。
オペラ歌手を目指す島根県松江市の門脇早紀さん。高校3年生で、このほど卒業式を終えたばかりの彼女が、18日開幕した春の甲子園「センバツ高校野球大会」開会式で、「君が代」を独唱しました。

午前9時から始まった開会式では、出場32校の選手たちが、プラカードを先頭に入場行進。
そして門脇さんが選手たちとスタンドを埋めた観衆を前に、「君が代」を独唱しました。

今回、門脇さんが大役を担うことになったのは、2023年11月に横浜市で開催された「全日本学生音楽コンクール全国大会 声楽部門・高校の部」で栄えある第1位、日本一に輝いたため。

大会には全国4つの地区の予選を勝ち抜いた12人が出場。

門脇さんは高校2年生で出場した2022年の第2位を上回る、全国トップの栄冠を見事につかみ取りました。
事前のインタビューで門脇さんは、次のように話していました。

(Q.本番に臨む心境は?)

門脇早紀さん
「高校生の憧れの場所だと思うので、まずはその人たちにエールを届けることができたらというのと、震災とかもあったりして大変だった人たちがいっぱいいると思うんですけど、そういう人たちにも自分の歌でエールが届けられたらいいなと思います」

門脇さんの夢は、オペラ歌手になること。

小さい頃から歌うことが大好きだったという門脇さんは、5歳のときに、松江プラバ少年少女合唱隊に入隊。

ソプラノ歌手の渡邊志津子先生に師事し、真剣に歌と向き合ってきました。

(Q.門脇早紀さんの声の特徴は?)

松江プラバ少年少女合唱隊を指揮 ソプラノ歌手 渡邊志津子さん
「喉がよく鳴るのでパンッと良い声が出てくる、鳴ったら鳴ったで鳴った人の苦労もあるんですよね。一人の門脇早紀として歌手として、どれだけその人の個性が出てきて、人を感動させることができるか」

門脇さん、本番では伸びのある歌声で、大空に吸い込まれるような君が代を披露しました。

門脇さん独唱に対し、SNSには「ジーンときた」「感動した」「清々しかった」といった投稿が寄せられました。

門脇早紀さん
「(Q開会式を終えた感想は?)入りの所とかすごく緊張したんですけど、最後唄う時には楽しく自分らしく唄えたかなと思います」

球児たちの夢の舞台で、見事、大役を果たした門脇さん。
次は自身の夢、オペラ歌手を目指し4月から東京藝術大学声楽科に進学、新たな一歩を踏み出します。

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