映画「君たちはどう生きるか」中国版のポスターが日本で絶賛される―香港メディア

15日、香港メディアの香港01が、スタジオジブリの映画「君たちはどう生きるか」の中国版ポスターが日本で絶賛されたことを紹介した。

2024年3月15日、香港メディアの香港01が、スタジオジブリの映画「君たちはどう生きるか」の中国版ポスターが日本で絶賛されたと紹介した。

記事はまず、「君たちはどう生きるか」の第96回アカデミー賞長編アニメーション賞受賞が話題になる中、宮崎駿監督作品の中国語版ポスターを手掛けてきたデザイン界の巨匠、黄海(ホアン・ハイ)氏が中国語版ポスターを公開すると、たちまち日本のネットユーザーから「日本のオリジナル版をも超える」と称賛されたと伝えた。

そして、「これまで中国では、ジブリ作品が常に同時上映されてきたわけではなく、『となりのトトロ』は30年を経た2018年に中国で上映され、2001年の作品『千と千尋の神隠し』は2019年に上映、1986年の作品『天空の城ラピュタ』は2023年に上映された。この時差上映に新鮮さを足すため、映画の制作会社は中国のデザイナー、黄海氏を特別に招聘(しょうへい)して一連の中国版ポスターを再デザインさせてきた。そして近日、中国で4月3日に公開される『君たちはどう生きるか』の中国版ポスターも手掛けた。中国版ポスターの中で、主人公が三つの扉の先に立つ、夏子(義母)、ヒミ(実母の少女時代の姿)、大伯父と向かい合っている姿は、まるで人生の分岐点に立っているかのようで、その過去作品同様に一貫した美しさや芸術的概念は、日本のファンをも絶賛させるものだった」と報じた。

一方で、記事は「日本版の『君たちはどう生きるか』のポスターについても公正な評価を述べる必要がある」とし、その理由について「なぜならこの映画は、日本で公開される前は意図的に宣伝されず、ストーリーは明かされず、さらには劇中の場面写真さえも公開されなかったため、ポスターを作成するのが非常に困難だったからだ。それに比べて中国版ポスターは、物語のクライマックスで登場する『隠れたキャラクター』をそのまま示しているものであるため、映画の制作会社でさえも、チケットを購入して劇場へ足を運ぶ観客はすべてジブリファンで、早々にネット上でストーリーを知っていると考えているようだ」と説明した。

黄海氏は、「中国映画のポスターを変えた男」との呼び声も高く、近年は大物監督からのオファーも絶えない。ジブリ作品はもちろん、2018年に公開された是枝裕和監督の「万引き家族」のポスターも担当し、日本でもたびたび話題になっている。(翻訳・編集/岩田)

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