クラウド人事労務ソフト「SmartHR」の“強み”とは?代表取締役CEO芹澤雅人「中小企業から大企業まで業種や規模を問わず浸透できている」

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。3月9日(土)の放送は、株式会社SmartHR 代表取締役CEOの芹澤雅人(せりざわ・まさと)さんをゲストに迎え、お届けしました。

(左から)笹川友里、芹澤雅人さん

芹澤さんは、2016年にSmartHR入社。2019年以降、CTOとしてプロダクト開発・運用に関わるチーム全体の最適化やビジネスサイドとの要望調整などを担い、2020年に取締役に就任。その後、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進管掌役員を兼任し、SmartHRにおけるD&Iの推進に尽力。2022年1月より現職に就いています。

◆「SmartHR」2つの大きな“サービス価値”

まずは、労務管理クラウドシェアナンバーワン(※)を誇るクラウド人事労務ソフト「SmartHR(スマートHR)」について伺うと、「現在、提供しているサービス価値が大きく2つございます」と芹澤さん。まず1つは、労務にまつわるペーパーワークや手作業などをクラウドサービスによってWebに置き換えて効率化していける点。

もう1つは、ここ数年進めているという“タレントマネジメント”と言われる事業領域で、「一人ひとりの従業員のポテンシャルを発揮してもらうために、いわゆる組織人事に近いようなアプローチをおこない、サーベイ(組織の現状を可視化するために実施する調査)や評価などのツールを提供して、ちゃんと“一人ひとりがポテンシャルを発揮しているか”というところを調査、支援していくようなツールを提供しています」と説明します。

また、競合他社との一番の違いについては、「機能そのものと言うよりかは、初期の頃から大企業でも使いやすいようなサービスにブラッシュアップする方向に舵を取ったことで、中小企業から大企業まで業種や規模を問わずに浸透できているのが、大きなポイントかなと思います」と分析します。

しかし、現状に甘んじることなく「“(SmartHRによって)世の中の働き方を変えられる”と思っているので、いろいろな機能をもっとスピーディーに増やしていきたい、という思いは常に持っています」と前を向きます。

◆誰もがその人らしく働ける社会をつくるために…

労務管理をおこなう一番の目的は「会社の生産性を上げること」としたうえで、特に重要なことは「従業員一人ひとりの働く体験を良くして、その人がより成果を上げやすくなるとか、会社に対して貢献したくなる気持ちを持ってもらうこと」と芹澤さん。

業務効率化を図って業務を速やかにするために、「煩雑なペーパーワークはサクッと終わらせて、空いた時間で“従業員の仕事体験を良くしていく”というところに投資していただきたい」と声を大にします。

また「SmartHR」を導入したクライアントからは「工数が大きく削減されました」「(労務管理が)すごく楽になりました」といった声も多く届くと言い、「こういうバックオフィス向けのサービスって、(業務効率化によって)バックオフィスの一部の人がハッピーになることはよくあるんですけど、『「SmartHR」を導入したことで、全社員がすごくうれしく思っている』という声をいただくと“やってよかった!”と思う」と話します。

◆日本指折りの“ユニコーン企業”に成長

芹澤さんがSmartHRに入社した2016年当時は、従業員はわずか3名ほどでしたが、現在では日本で数少ないユニコーン企業(創業10年以内で、企業評価額が10億ドル以上、かつ非上場のベンチャー企業のこと)に急成長。

ユニコーン企業となったときは「感慨深いというか、信じられなかったですね。(入社したばかりの頃は)そんなことは考えてもいなかったですし、CEOになるなんて夢にも思っていなかった。でも、いろいろなことが突然起こることにも慣れました(笑)」と振り返りつつ、「日々“何か課題を見つけては解消する”ということを繰り返していたら今に至った、という感じですね」と話していました。

※:デロイト トーマツ ミック経済研究所「HRTechクラウド市場の実態と展望 2022年度版」労務管理クラウド市場・出荷金額(2022年度見込)

<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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