マンUとの死闘を落とす…クロップ監督が不適切な酷使に悔い「マッカ、ワタル、ダルウィン。彼らはいつもプレーしている」

現地時間3月17日に開催されたFAカップ準々決勝で、リバプールはマンチェスター・ユナイテッドと敵地オールド・トラフォードで対戦。主力に定着した遠藤航はフル出場で奮闘したなか、延長戦に突入する大激戦を3-4で落とし、ユルゲン・クロップ体制最終年での4冠の夢が潰えた。

ミッドウィークのヨーロッパリーグから中2日のリバプールは、中7日と休養十分のユナイテッドに立ち上がりから押し込まれ、10分に先制を許す。

しかし、アレクシス・マカリステル、モハメド・サラーのゴールで前半のうちに逆転し、そのまま終盤に入るが、87分に痛恨の被弾。土壇場で延長戦に持ち込まれると、押せ押せの相手に主導権を握られて劣勢のなか、105分にハービー・エリオットが勝ち越し点を挙げるも、112分と120+1分にネットを揺らされ、悔し涙をのんだ。

クラブ公式サイトによれば、クロップ監督は試合後の会見で「試合を終わらせられなかった。オールド・トラフォードでドアを開けたままにしておけば、相手にチャンスがあるのは明らかだ。同点ゴールを決められるかもしれない。私たちにとっては本当に苦しくなった」と敗戦の弁を述べたうえで、試合自体には小さくない手応えを示した。

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「ユナイテッドも非常にハードに戦った。人々はこの試合とコンペティションの重要性を理解している2チームを見たと思う。私たちは全力を尽くした。何も得られなかったけどね。

彼らはこれから(代表戦で)世界中を飛び回り、5、6日後には2試合のうちの最初の試合を戦う。全員が元気に戻ってくるよう祈り、そして残りのシーズンをスタートさせよう。今日は良い面がたくさんあった。今日の雰囲気は、リバプールとユナイテッドの対戦を抜きにして、試合全般を考えても、なかなか良かったと思う。その部分には満足している。結果にはもちろん満足していない」

また、「試合数の多さが苦戦に繋がっているのか?」という問いに対しては、「そうだね。問題は、誰を外すべきかさえ分からなった部分だ」と答えた。

「90分間は順調だったが、延長戦になると、選択肢はまるでなくなった。今なら他の選手を送り込もうと話せる。適切なタイミング交代カードを切らなければならない。あの場面は適切ではなかった。マッカ(マカリステル)、ワタル、ダルウィン(ヌニェス)を交代できたはずだ。彼らはいつもプレーしているなかで、今日は延長戦も戦った」

代表ウィークを挟み、リバプールは気持ち新たに、プレミアリーグとヨーロッパリーグ、すでに制したリーグカップを合わせた3冠に向かって突き進む。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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