最下位アルメリア、“第29節”で待望の今季リーグ戦初勝利! 不名誉な未勝利記録は『31』でストップ

17日のラ・リーガ第29節ラス・パルマス戦に臨んだアルメリアが、待望の今シーズン初勝利を挙げた。

スペイン・グランカナリア島の燦然と輝く太陽の下、長く、長く、長く降りしきった雨がついに止んだ。劇的な残留劇となった昨シーズン終了後にルビ監督が退任し、今シーズンはビセンテ・モレノ監督の下でスタートを切ったアルメリア。だが、第9節終了時点で、未勝利の最下位、リーグワーストの24失点を喫したクラブは、指揮官の解任を決断する。崩壊した守備の立て直しを、守備戦術家であるガイスカ・ガリターノ監督に託すも、大幅な改善には至らず。得点源として期待されていたFWルイス・スアレスが負傷する不運にも見舞われ、泥沼の未勝利記録を積み重ねていった。第25節では、スポルティング・ヒホンが保持していた1シーズンにおける未勝利記録(1997-98シーズン/24試合未勝利)と、レバンテが保持していたリーグ戦最長未勝利記録(2021年4〜2022年1月/27試合未勝利)を同時に塗り替えることに。最終的に、第28節セビージャ戦での引き分けを以て、ガリターノ監督を更迭した。

今シーズン3人目の監督ペペ・メル氏の初陣となった17日、アルメリアは敵地で第29節ラス・パルマス戦に臨んだ。14分に、右サイドを抜け出したFWラージー・ラマザニがグランダーの速いクロスを中央に供給すると、FWレオ・バチストンが飛び込んで先制に成功。その後は、21本のシュートを浴びる防戦一方の展開になったが、GKルイス・マキシミアーノを中心に虎の子の1点を死守した。そして、試合はこのまま1-0で終了。302日後…9カ月と26日後、昨年5月20日のマジョルカ戦以来となる、待望のリーグ戦での白星だ。

リーグ戦未勝利記録を『31』で止めた試合後、ペペ・メル監督は「勝利は解放だよ。残念なことに、今日の勝利は勝ち点3以上にはならないし、立ち位置にダイナミックな変化をもたらすものでもない。順位表の上では、何の意味もないんだ」としつつ、「ただ、選手たちにとっては多くの意味がある。この3日間、私は選手たちに楽しめ、と言ってきた。子供の頃に戻って、ボールを持って街に出て行ったあの日々のようにね。なにせ今、子供の頃にやっていたことで、お金をもらえる幸運に恵まれているのだから。楽しむことが鍵であり、この解放は彼らにとって素晴らしいことだ」とこの“1勝”の重要性を強調している。

今シーズン初勝利となったものの、残り9試合で残留圏との勝ち点差が『14』の最下位と、ペペ・メル監督が述べたように以前として厳しい状況には変わりがない。それでも今、頭上に青空が広がるアルメリアの選手たちは、終盤戦にどのようなフットボールを見せてくれるのだろうか。

【動画】待望の白星を挙げたアルメリア

© 株式会社シーソーゲーム